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佐賀北の夏―甲子園史上最大の逆転劇 (新潮文庫)
 
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佐賀北の夏―甲子園史上最大の逆転劇 (新潮文庫) [文庫]

中村 計
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

2007年、夏。甲子園は奇跡に揺れた。前年県大会初戦敗退の公立校が、全国制覇を成し遂げたのだ。その名は佐賀北。スター選手を一人も抱えることなく、宇治山田商、前橋商、帝京、広陵など常連強豪校を次々と破った裏には、いかなる練習と秘策があったのか。対戦校の監督たちが体験した怖さ、監督・選手間で交された日誌の存在など、綿密な取材から、最大の逆転劇が起きた必然に迫る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中村 計
1973(昭和48)年、千葉県船橋市生れ。同志社大学法学部卒。スポーツ新聞記者を経て独立。スポーツをはじめとするノンフィクションをメーンに活躍する。『甲子園が割れた日』でミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。『雪合戦マガジン』の編集長も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 239ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/7/28)
  • ISBN-10: 4101332428
  • ISBN-13: 978-4101332420
  • 発売日: 2011/7/28
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アンディー VINE™ メンバー
2007年夏の甲子園で、公立高校が甲子園を制覇した軌跡を追ったドキュメンタリー。

佐賀北は個人個人ができること、できることだけを徹底する「アリの集団」だったという。
「佐賀北の強さの秘密」の他にも、私のようにスポーツマンでない者にも興味深い話がある。
有望な生徒を擁しながら●回戦負けを繰り返した監督の失敗経験。
決して楽でない生活でなお野球を選ぶ野球指導者たち。
監督と部長の性格、意見の違い。
生徒と監督の関係。自律と自分の客観視を生徒に要求し、その上で言いたいことを言わせる。決して一筋縄では行かないようだ。

そして本書の最後には、追記がある。
つまり佐賀北の、そして主な優勝メンバーのその後が書かれている。これが愛蔵版にないとすれば、お買い得と言えよう。

佐賀北はその後、抜きん出た強豪校になっていくというわけでもなく、卒業した生徒達も様々で、全員がプロないしアマチュアスターとなっていったわけでもないようだ。新学期の入部希望者も減ってきたという現実が記されている。

本書の最初の方に触れられていたように、野球はやはり個人競技ではなく、集団競技ではないか。ということを感じさせられた本だった。
200P以上でしたが一気に読めました。やはりスポーツ本は夢中になると引き込まれて速く読めますね。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By YS
前作「甲子園が割れた日」がスポーツノンフィクションとして非常に優れた読物であったし、レビューも高評価で期待していたのですが、個人的には全く期待外れの作品でした。もともと作者ははっきり言うと文章で読ませるというわけではなく、丹念な取材力に基づいた構成力で読ませるタイプなのですが、正直この作品はその辺りが前作と比べると感じられませんでした。前作は星稜側からも明徳側からも満遍なく関係者から話を聞いていましたが、今回はほぼ佐賀北サイドの取材のみ。もちろん広陵の関係者があまり取材に応じてくれなかった可能性もあるわけですが、前作のあの取材した関係者の多さに比べると今回は作者の食い付きの悪さが目立ちます。さらにこの話題を取り上げる以上は、当時世間でさかんに言われた特待生問題との絡みに関して作者なりの意見をしっかり述べて欲しいところなのですが、そこんとこはほとんどスルー状態ですし…。試合経過を描写した場面も今一つ臨場感に欠ける感じがしましたし。もっとも松井5連続敬遠と比べると、今回の題材は一つの読物として成立させるには地味過ぎたきらいがありますが…。他の方のレビューにもありますが、高校野球の指導方法を勉強したい指導者なんかには参考になるかもしれません。
このレビューは参考になりましたか?
By Ryo
 高校野球フリークの私としては、迷いなく手に取った一冊です。

 あの年の、宇治山田商業は強かった。中井は打つし、投げれば速い。平生はいるし、これは
すごい。と思っていたら、佐賀北ともつれること延長15回。引き分け。ダースロマシュ、斉藤の
15回に近い熱戦でした。翌日こそは、と思ったら、勝ったのは佐賀北。
 首をひねっていたら、あれよあれという間に帝京戦。今度こそ駄目だろうなあと思っていたら、
あの馬場君の快投。超エース太田のなんだかわからない不調からエースにのし上がった垣ケ原。
大好きでした。あの外角への制球と、高めの釣り球と、冷静さ。その垣ケ原との投げ合いで、
何と164cmの左腕馬場君が飄々と帝京打線を抑え込む。何故?と思っていたら、あの疑惑の判定。
あのバントは絶対セーフでした。帝京の前田監督が激怒していたのを、思い出します。
 こうなると、佐賀商業の快挙が否が応でも思い出されて、峰君の桑田張りの投球と、中畑清
張りの西原君の活躍を佐賀北に重ねて、応援していました。
 そして、有名な佐賀北、広陵の決勝戦。中井監督の激怒を誘ったあの一戦です。
 やっぱり、井出君に投じた野村の一球は、その二球前のボールと同じく、絶対にストライク
だったと思います。しかし、この人しかいない、という副島君に回り、あのスライダー。
もう一回やれれば、と思うのは、野村君、捕手の小林君、そして土生君のみではない。観ていた
人すべてが今でも思っていると思います。運命とは分からないものです。そして、本当に、佐賀
商業以来、佐賀県に優勝旗が渡ったのです。

 個人的には、弱いものが強いものに勝っていく姿が好きなので、うれしかったのですが、何とも
複雑な気分の大会でした。前の年の北海道勢三連覇のかかった田中、斉藤の投げ合いの翌年。この
試合も劇的でしたが、やっぱりあの一球。ストライクだったと思います。
 でも、馬場君が自分より20cm近く大きな相手に飄々と投げ込んで、抑え込んでいく。そして
久保君が後を継ぐ。明らかに格上のピッチャーに全員でつなぐ。あの戦いぶりは大好きでした。

 そんな大会を描いたということですが、明らかに題材が悪すぎます。あの一球と、あのバント
判定に触れず、前田監督と中井監督の激怒を描かずして、あの大会は語れません。
 その意味で、それから逃げたこの作品は、明らかにピントがずれています。
 なんせ、大会終了後二週間以上もあの判定がネット上で議論されたのは、みんな知っている
ことですから。

 ただ、佐賀北のメンバーも、後になって、帝京戦のバント判定は、二つ目はセーフだと思って
いた。また、広陵の野村君が副島君に投げたあの内角球は、私もストレートかな、それとも
シュート?と思っていた。次は外角のスライダーだ、と誰しも思ったあの内角球は、実は
スライダーのすっぽ抜けだった。とか、意外な事実を知らせてくれたこの一冊に感謝します。
あれがすっぽ抜けだったとしたら、野村君は明らかに疲れていたし、実際には存在しなかった
9回裏は、もっと劇的なことが待っていたのかもしれません。

 馬場君は、準硬式野球。市丸君は土生君とチームメートになって、早稲田の正捕手。久保君は
筑波のエース。この4月からどんな進路を進むんでしょう。
 野村は今年広島のドラフト一位。垣ケ原はなぜかドラフトにかからず。太田は横浜で、ブレイク
寸前?中井は巨人で、大田に負けずにがんばれ。
 
 もう四年も過ぎたんですね。私以前、あの大久保、河地の18回で有名な河地投手の職場を
訪ねて、香川県に行ったことがあるんです。お声をかけることも、サインを頂くこともしません
でしたが、本当にいい顔されてました。
 高校球児がんばれ。

 次は中京大中京を苦しめた、野球不毛県新潟の日本文理の奇跡を是非。と願いと期待を込めて。
75点。ありがとうございました。
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