鈴木大介8段との5番勝負、久保2冠との棋王戦での連続5番勝負等で
石田流と多く戦ってきた佐藤9段の意欲作です。
後手番を持っての3手目▲75歩の石田流に対する戦略書です。
後手が4手目に△85歩を決めると石田流本組にはなりにくい展開ですし
決めなければ石田流本組との戦いになります。
この本では、そのすべてに手を広げすぎたので、逆にいえば全部網羅しその上実戦解説までも含めたため
細かい変化の解説には、紙数が足らない感もあります。
1章で 後手番の石田流が少なくなった理由を解説
2章で、対鈴木流、対久保流、対升田式石田流の対策
3章で 2章戦形の実戦解説
4章で 飛先保留型(すなわち先手が石田流本組になる展開)の対策
を2つ解説。 ひとつは有力な銀冠形偏、もうひとつは、急戦の4手目△88角成偏
5章は、4章の実戦解説
とまあこんな感じですが、後手が飛車先を突き出すか保留するかの権利があるので
先手の形をいくらか特定できるわけですから片方を軽く解説してもう一方を
重点的に解説という手もあったかと思います。
個人的には、4章での銀冠型で対抗する方法は、他書で杉本8段も有力対策として取り上げていたもので
より詳しい解説があればいいなと感じる次第です。
あとこの書で解説する升田式石田流対策は、最新対策の△64歩を突かない形で
△84飛と浮く解説をしているあたりは参考になります。