日本には、こんな素敵な温泉が、こんなに沢山有るのかと、溜息が出ました。本の冒頭に、著者の佐川満男は、こんな一文を書いておられます。(以下引用)−−年を重ねるとともに温泉が好きになりました。最近では、温泉目当てに旅する機会が増え、「日本人だなあ」としみじみ感じることがあります。ただ、温泉ならどこでもいいというわけだはありません。そこには僕なりの宿への想いがあるのです。それは、オーナーの顔が見える宿であることです。客に挨拶するという単純な意味ではなく、部屋のしつらえやインテリアへの目配り、湯上りの演出、心ずくしの料理を味わい、清々しい朝を迎える−−些細なことなのに、小さなこだわりの一つ一つが、僕を感動させてくれる。いい宿にはそうした面が日常的にあるような気がします。こだわりの宿に出合い、もてなしの心に出合う時、「ああいい旅をした」と心から思います。(本書4ページ)−−ああ、行きたく成って来た。
(西岡昌紀・内科医)