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住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル
 
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住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル [単行本]

山浦 晴男
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,575 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

道路を直して、ハコを作ってという陳情・請願の時代は終わった。特産物もないのに、町おこしは可能だろうか?住民だけ行政指導だけNPOだけではできないが、協力すれば何かが動き出す。疲弊・過疎・高齢化社会に生命を吹きこむ協同作業の実際が、具体例に基づき、プロジェクトの立ち上げ、ワークショップの進め方、問題点解決まですべてわかる。写真・チャート・イラスト解説満載、どの立場にも役に立つ!

内容(「BOOK」データベースより)

陳情の時代は終わり、特産物もない。けれど地域おこしは可能!地方でも都市でも不安社会・高齢化社会に生命を吹きこむ。写真・図表・イラスト解説満載。どこの地域でも、どの立場でも役に立つ。

登録情報

  • 単行本: 256ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2010/6/18)
  • ISBN-10: 402250739X
  • ISBN-13: 978-4022507396
  • 発売日: 2010/6/18
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By happa
形式:単行本
 地域再生の壁は、住民自らの意識である。「ここには何もない」都会のようにはならないあきらめが、地域再生の壁となっている。この地域再生マニュアルにある手法はこの壁に有効である。多くの「何もない」と言われる地域における地域の再生への道筋は、住民自らが地域に内在する過去から蓄積された知恵やもの、風土を生かすことからしか始まらない。すなわち、「地域」そのものを生かすことである。この「寄り合いワークショップ」手法は、何もないと感じている住民の意識を見事に変える事ができる。そして、ここにあるものを生かす知恵を掘り起こす。そして、一つの方向性を住民自らが導き出すことによって旗印として計画を実行に導く道しるべをつくる可能性も秘めている。同様の仕事に携わる身として痛感する事柄がここには満載である。
 地域の再生は待ったなしである、一見遠回りに感ずるかもしれないが、住民の英知を生かし風土と共にある暮らしを再生する上で重要な、内発的発展の入り口を示したマニュアルとしてこの本は機能する。
 特に、地域の元気をつくりたいと活動するNPOや行政職員、そして地域再生をサポートする大学関係者に読んでいただくことをお勧めする。同時に、「ワークショップ」って何?と住民から問いかけられた経験のある方々にはぜひ活用いただきたいと感じた本である。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By N
形式:単行本
1)良心の本である。
 
2)タイトルは「マニュアル」とされ、作業要領32がわかりやすくステップをおって示されている。この作業要領はイラストも入り、活用者の指南書として役立つだろう。ただし、単なる機械的なマニュアル本ではない。あたかも農作業の根幹である土壌づくりを手伝うような内容だ。
 
3)本書の基本姿勢は、生の声を聴こうとする。一口に「高齢化」という言葉では括らない。「住民の半数近くが60代、70代の人になっており、農作業が大変で、荒れた畑が目立ち始めてどうすることもできないでいる。」こうした声を集め、話し合って、考えて、意味を構造化し、評価し、実行していく。その土壌づくりを手伝う本だ。
 
4)土壌づくりには、著者が長年研鑽されてきている質的統合法を駆使する。ジグゾーパズルになぞらえる。Aさんはパズルの完成図を最初に見たうえで、バラしたピースを組み立てる。Bさんは、完成図を知らずに、最初からバラされたピースだけで組み立てる。この相違は大きい。Aさんは、復元イメージが最初からわき完成スピードも速い。Bさんは、断片の情報をひとつひとつ読みながら、発見・統合によってしだいに整合性のある全体像を掴むこととなる。質的統合法は、完成図を事前に知らないBさんの立場だ。

5)ただし、ジグゾーパズルのピースの数は限られている。しかも完成図は決まっている。質的統合法は、手順の進め方で、形の上ではジグゾーパズルと似ている。しかし本質的には異なる。さらに生のフィールドの情報は複雑で多様だ。完成図もない。たずさわるヒトの意識が入り込む。意味の全体の地図づくりとなる。ジグゾーパズルには最初から答えがある。その答えの気づきを繰り返せば完成する。しかし、質的統合法は異なる。どこにも答えはない。あるとすれば相対的な落ち着きどころだろう。主体となるヒトが意味を読み取り、意味を階層的に構築していく。全体像の予想がつかない。しかもデータとして浮上してくるのは、氷山の一角であり、隠れた部分がはるかに多い。海中に隠れた部分には言語以前の暗黙知がある。混沌が渦巻いている。この混沌をして語らしめながら、実践へ進む。本書には、多くの実践例が示されている。かつ前述の作業要領が親切にも提示されている。

6)本書はマニュアル本としているが、実はフィールドの坩堝から結晶化された論理が浸透している哲学書でもあると思う。質的統合法の具体的な手順や思考論理について、懇切丁寧に解説している。例えば、断片情報が自ずと集まる思考の論理の一つとして「鍋釜理論モデル」と、それに関連した「意味の鳥瞰図理論モデル」を提示する。「鍋釜理論モデル」は、「鍋」と「釜」と「薪」の三つの要素を使って、「関係思考(意味の論理認識)」と「類似思考(意味のパターン認識)」のベクトルとして「場の思考(意味の相対的距離認識)」を論じる。「意味の鳥瞰図理論モデル}は、例えば、飛行機が離陸し、その視野が「民家」→「家並み」→「集落」→「地帯」と広まる。同様に質的統合法は、「生の声」→「階層構造レベル1」→「同2」→「同3」と高まる。ヒトの思考にはさまざまな方法や論理があるが、著者が提唱するこれらのモデルは質的統合方法にとって基盤となる。こうした思考論理に裏打されて、地域住民が参画しやすい手作業を編み出している。例えば、住民みずからの「フィールド写真分析による質的統合方法」の進め方には、「なるほど」もっともだと納得できる。読者は、本書98頁の「図12:写真分析サンプル・男木島の姿」を参照すれば、その納得を実感できるだろう。つまり、哲学的な思考論理と実務としての思考手順が融合している。自らが手を下せる哲学書ともいえる。

7)本書のタイトルのキーワードは、「住民」、「行政」、「NPO」、「協働」、「地域」、「再生」、「マニュアル」が並ぶ。ただし、これらのワードのピース群は、あたかも肥料の必須元素(窒素、リン酸、カリウム、酸素、水素、炭素、・・・)が行き届いた膨よかに発酵した土壌のように、まさに質的に統合されている。この土壌から新たな作物が育つはずだ。著者が培ってきたフィールド・サイエンスの集大成であるとともに、その始まりでもある。「最新」ワードも並ぶが、むしろ地域の伝統力を踏まえた<温故知新>ともいうべき、現在・未来を見据えた創造的な良心本だ。著者、および編集・刊行にご尽力された関係者へ敬意を表する。

8)<知恵のフィールド教本>ともいうべき、過去−現在−未来を繋ぐ良書として、本書を広く江湖へ推奨する。

以上。
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10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
タイトルの通り、地域や仕事の現場で、問題点課題の集約や人々の合意形成に取り組む人々にぜひ使っていただきたい。本書は、読むというよりは現場で使うことで威力を発揮する。

著者は全国の農山漁村で地域の合意形成をサポートしてきた。著者が実践してきたサポートは、よく聞くような打ち上げ花火的、その場限りのワークショップではない。
著者の放つ手法は、地域の人々こそ主役である。しかも、寄り合いやワークショップの場で、本書手法を活用して抽出された、当事者による合意形成は決してぶれない。むしろ徐々に発展を見る。

著者は、人々が直面する問題の山を前に打つ手なく失望しつつある地域に幾度も通った。
多くの現場では、すでに行政が深くかかわり問題点の整理や課題の落とし所を、行政サイドなりに事前に用意してしまうが、地域住民が自ら覚悟を決めるような合意形成には至らない。
行政であれ、他人が描いたシナリオには住民や当事者の関心が続かないのである。寄り合いで問題点を自分の言葉で表現し、参加者みんなが見える形で意見の地図として整理していくことで、意見集約は納得を得る。

現場の生の声を取材し、真実を積み重ねて集約していく手法は、KJ法をベースにした手法である。全ては分かりやすく、とりわけ現場の当事者にとって、トライ&キャッチと試行錯誤、現場の事実を振り返り、何度も咀嚼できるように、実績に裏打ちされた手法として紹介している。しかも、地域の現場に即した手法は、どれも一つひとつが地元の当事者と確認作業をしながらブラッシュアップして仕上がった手法であり、ひたすらに現場のユーザーの目線を取り込んだマニュアルとして集大成できた。

KJ法は文化人類学者川喜田二郎氏がフィールドサーベイの現場から生み出し、学者、研究者、上場企業の実務現場で広く活用されてきている。著者は川喜田二郎研究所で20年間実務者、研究者としての実績を持つ。KJ法が一般人には敷居の高い手法であることもよく承知している。だからこそ、それを地域現場の人々に活用してもらえるように編集を加え紹介していることを忘れないでほしい。

体系化されたKJ法の鉄則が織り込まれていることで、寄り合いの意見集約と合意形成から抽出した現場の理念コンセプトは地域の目標になりルールになり、いつまでもぶれない。
本書の中にも、地域再生に取り組む人々の表情が紹介されている。はじめは、戸惑いと諦めの顔だったのが、本書の手法を取り入れて仕事が進むうちに、希望の顔に紅潮してくる様を幾度も見てきた。
本書をひと通りページをめくり終え、最後の作業要領に、運営順序が洗いざらい惜しみなく手法を克明に掲載しているのを読めば、著者と出版社が本書を世に出そうと傾倒した並々ならぬ熱意と覚悟を感じる。

ワークショップの運営のいろはを、ここまで詳細に根気よく説明している書籍はほかに見たことがない。
KJ法の基本や地域にかかわる順序など、長年蓄えてきた著者のノウハウをより分かりやすく、そして惜しみなく読者に提供し、共有財産化してしまおうという英断が見て取れる。

特に、本誌事例として掲載されている田代島の人々、和歌山県各地の人々、その周縁の人々にとっては身近な取り組みが事例となっていることで、自らの地域再生に向けた大きな燈明になる。
本書は、KJ法を学び地域に向かいたいと思っている学生や研究者には、ぜひともフィールドノートとともに現場に持参してほしい。そんな頼りになる教科書でもある。特に、現場の最前線に立つ行政マンやNPOスタッフには寄り合いやワークショップ運営など、人々の意見集約と合意形成へといざなうマニュアルとして大きな手助けになると思う。
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