タイトルが「住んでみてわかった」だったので、「旅行記か?」と思ったら、いやいや。予想以上に現地の生情報が得られ、満足。著者を見て、納得。うわべだけでなく「覚悟」のような淡々としたストーリーが感じられるのは、こういう理由だったのか、と。読んでいて、面白いのは、生き様が伝わってきたところだ。
日本ではフィンランドの保育/教育について、長期にわたって研究している人が大変少ないのでは?そのため、視察や体験記という生情報をかき集める中で、みんな必死に頑張ってるのでは?最近、フィンランドにはまって、そんなことを感じた。その点、この本はかなり信頼性もある気がした。
書店にならぶ視察談や体験記にも意味はある。そして、住んでいる人の生の感触は大事だろうとあらためて感じた。もちろん研究者による制度や成り立ちへの考察も必要だが。しかし、どれが客観的かを判断することは難しい。0歳の赤んぼうと100歳の人物を比べるのが難しいように、ね。確かにあるレビューにもあったように、個人的な事例も多い。しかし、こういった事例を見る中で、我々は自分なりの「本当のフィンランド」を構築していくのだと思った。私は、その構築に、この本が役立った。
さらなる著書を期待。