地球温暖化というグローバルな課題に対して、その本質を解りやすく説明しています。
温暖化の解決策としてはエネルギー消費量の削減が不可欠であり、二酸化炭素(CO2)排出量を25%削減する目標の達成には、日々のくらしのエネルギーを8割削減することを提案しています。
具体的には、自ら実践した窓の二重ガラス化、省エネ家電への買い替え、太陽発電の事例やハイブリッドカーの乗り換えなどで生活レベルを落とさないで8割削減ができたそうです。
効率の悪い電化製品を使い続けることのほうが環境には悪いとの指摘には、今までの考え方の転換が必要だと認識させられました。
原子力発電、風力発電、太陽電池、バイオマスエネルギーなどの新エネルギーの活用は、どこまで有望か詳しく説明しています。また、金属のリサイクルでは鉄鉱石・ボーキサイト・金などは2050年には新たに鉱山を掘る必要はなくなるという指摘は大変面白かった。最近あるメーカーの展示会で携帯電話を回収して作った金塊を見たばかりだったので、納得できました。
著者は、この低炭素社会の実現への取り組みこそが、日本が世界の先頭を走る切り札になると説き、「社会全体が不安な時代にはネガティブ発言でなく、未来を指し示していくことが大切」と述べています。従来の学究の徒と違い、理論だけでなく自らが具体的な実践をされていることに感銘を受けました。
かつて高度経済成長期に発揮された日本人のパワーが蘇る想いがして勇気付けられました。