この10年ほど、日本企業はこぞって成果主義を導入したが、問題が発生し、変更に至ったケースも多い。富士通の元人事部員・城繁幸氏は、「『人事部主導』の成果主義は暴走する」と主張する。人事部は、社員を評価する全社一律の「魔法の公式」を探し求めがちだが、そんな公式は存在し得ないからだ。年功序列でポストに就いた管理職に、部下を評価し、説明する能力が乏しいことも、社員の不満の種となる。管理職から先に、一般社員よりも厳しく適用するなど、企業は成果主義と上手につき合うべきと強調する。
東京大学社会科学研究所助教授の玄田有史氏は、即戦力をかき集めるような人事方針に疑問を投げかける。業績を伸ばす会社は人を育てるのがうまい。「今、職場にいる人」を大事にする感覚が重要と指摘する。また、人事部員は一人ひとりの人生を左右する仕事に「畏れ」を持って、人間味のある姿勢で社員と向き合うべきと説く。
ジャーナリスト、作家ら人事・組織論とは無縁の著名人も多く登場し、新鮮な発見がありそうだ。
(日経ビジネス 2006/05/15 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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