ティアラ文庫が創られてから殆どの作品を読んできましたが、この作品の評価は低いです。
まず、主人公は王の一人娘ということで『我儘で世間知らず』という設定はわかりますが、『バカの一つ覚え』というか『頑固』というか、最初から終わりの方までずっと「両親の仇」と皇太子の殺害の意志を曲げません。
師から皇太子の仕業ではなさそうな話を聞いても「この人は皇太子の差し金だ」とやたらと疑い、かと思えば主人公についてきた臣下の疑わしい場面を見てもすぐに頭の隅に追いやってしまう都合のいい頭をしています。
私は「百聞は一見にしかず」な人間で主人公とは真逆な性格なので、終始感情移入ができず、よく読み途中で寝オチしてました(苦笑)
次に文章ですが、「〜〜している」「〜〜した」のような箇条書き風の描写がやたらと多く目立ちます。
緊張や緊迫したシーンでも情景描写が淡々としているので、手に汗握ったりハラハラしたりすることはまずないです。
なので台本を読んでいるような錯覚をおこします。
ティアラ文庫でのゆきの飛鷹さんの作品は他にも持っていますが、前作はまだここまで酷くはなかったです。
制作日数が少なく、手直しできる程の時間の余裕がなかったように感じます。
「本を読みたい」と思っている方には問題ないと思いますが、「本を読んで楽しみたい」と思う方にはオススメできません。
とりあえず一度ビニールがかぶっていない本屋さんに行き、中の文体を見てから購入することをオススメします。