組織に捕らえられてテランに殺されかけ、とっさに「妊娠している」と口にしたリディア。
「予言者の許嫁は、他の男の子を身ごもらない」と知っているはずのエドガーが彼女をプリンスの子を宿している女として扱ってくる事に、彼の冷淡な変わり様に傷つけられながらもリディアの心は揺れる。
前巻ではプリンスの力を解放したエドガーが、彼自身でいるのか違うのかかなりのページ数解らなくて不安でしたが今回は…。
リディアへの気持ちを抑え振る舞うエドガーのキャパが目一杯になり、リディアに興味を示す男に焦ったり、リディア本人には心を隠しきれなかったりと、対組織、対プリンスは大丈夫かなのか?と心配しつつ、読者としてはモチベーション上がりました。
テランもマッキール家も、自分の勝利のため「完全なるプリンスの復活」を望んでいる。その為にテランはリディアを殺そうとし、マッキール家はエドガーの支えであるメロウの宝剣を奪おうとする…。
娼館で見つけ出したリディアとともに妖精ムリアンに奪われた宝剣とニコを取り返しに行く所からは、ここしばらく読めずにいた期待の展開でした。
エドガーが、ある意味彼らしさを取り戻した、と言うか(笑)。「人でなしに磨きがかかり」ひとつの復讐を果たし、リディアと寄り添って。
あばら屋での最初の出会いを思い出し合いながら、の場面は素敵です。
それぞれで戦わなければならなかった時間は必要なものだったけれど、やはり二人でがいい。反発しあう魔力どうしに思わぬ光も見えてきた…ですよね?。
ムリアンを探す花園で、垣間見えたフランシスの過去、新たな味方。いろんな要素が話を先へと進めます。もちろん、ニコさん繋がりの従者と侍女、ナイトなロタと優しいポール、ケルピーとアーミンの関わりも。
相変わらず食えないフランシスですが、妖精国へ行く船は…。「青騎士伯爵家」たる彼らだけで行かなければならない、そんな予感がしました。