ドラゴンに悪しき妖精の力=エドガーの中のプリンスを繋ぎ留める事で辛うじて妖精国の崩壊を先延ばしにした青騎士伯爵一行。
それによりプリンスにまつわる記憶の一切を失うかも知れない…と言われていたエドガーは、十年分の記憶を無くしていました。
公爵家の御曹司までの記憶しかない彼に、リディアは恩師の娘で友人だと言う設定に。
女性を恋人でなく友人として扱ってると言う今の自分に当惑するエドガーと、プリンスの記憶を呼び覚ましてしまうようなきっかけは作れず、気持ちを押し隠すしかないリディア。そしてリディアは身分差のある自分達の結婚が、いかに彼の愛情と気遣いで守られていたのかを感じます。
異界に迷いこんで来た旅客船が妖精国を脱出した彼らを拾ったのですが、船はまた妖精界に引っ張られようとしていた・・・。
記憶を失ったエドガーが、自分にとってリディアは恋人ではないけれどそれよりも大事なひと…?と考え始めてくれたのが危うい道ながらも外れず進んでくれているようでとりあえず一安心しました。
そんな書き下ろしの中編の他に、雑誌既出の小編が二つ。新婚数ヶ月の夫妻が仮面舞踏会へ。ここでリディアは『異国の貴公子』に見初められてしまいますが…。純なリディアが可愛くて仕方ないエドガー、理路整然が大変頼もしいレイヴンです。
そしてもう一つはリディアの背中にある妖精の印にまつわって、メインはリディアの母アウローラさん。けれどエドガー、痣に嫉妬して…やってくれてます(笑)。
プリンスから解放されている彼は久しぶりなので、そう言う意味では痛々しい感じはしなくて気を楽に読めるかも。もちろん問題はこれからがヤマなので、ムズムズと落ち着きませんが。このシリーズには何度も上げられ下げられ翻弄されていますが、早く落ち着いて楽しみたい(笑)。
しかし、船上はともかくアシェンバート伯爵として実生活のあるロンドンではどうするつもりなんだろう?。青騎士叙任の事実とかシルヴァンフォード公爵家の今とか。
あの女が、今さら出張って来たら〜とか嫌な妄想して心配してます。