今の10代、20代の方に是非見てもらいたいと思います。
20年前という過去にロボットアニメといわれるジャンルでここまで表現していたんだという事実を知っておいて欲しい作品です。
接触篇はTV版を見ていなかった人のためのいわばダイジェスト。最終回前に打ち切りになってしまったクライマックスを映像化したのが発動篇となります。物語はけして軽いものではなく、嫌になるくらい重く切なく哀しい話です。異なる文明を持った異星人同士が最悪の出会い方をしてしまい、戦いが戦いを産み、憎しみが憎しみを呼んでしまう状況は現在の紛争にも当てはまるのかもしれません。互いに友好関係を結べる可能性すらあったのに、一発の銃弾がすべてを泥沼の憎しみの中に叩き込んでしまいます。互いに肉親・知人を殺された恨みは後戻りできずに次々と人間の「業」とでもいうべき哀しい展開を迎えます。
イデと呼ばれる意思を持った無限エネルギーの存在に翻弄され、イデの手の内で踊らされていたことに気づくカーシャの科白「じゃあ、私達何故生きてきたの!?」は重すぎます。
初見時、中学生だった私は少年デクの「死ぬかもしれないのに、何で食べてんだろ?俺」という科白が印象に残り今でも思い出すことがあります。決戦前待機中のイデオンの中で戦闘食のサンドウィッチを食べているときの科白ですが、死を覚悟している意識とは裏腹に、体は生を求めてお腹がすくという表現にひどく現実感を感じていました。