出版社/著者からの内容紹介
日本は、世界最古と最大の木造建築を有し、比類ない木の建築文
化を築いてきた。その伝統木造建築の歴史・特徴について、外見的な形や様式に
留まらず、建物の強度を確保する工夫、日本人好みの建築美、合理的な保存・修
復などを多数の事例をもとに解説。文化財の専門家が、古建築に宿る知恵と
技、強さと美しさの源流に迫る。
化を築いてきた。その伝統木造建築の歴史・特徴について、外見的な形や様式に
留まらず、建物の強度を確保する工夫、日本人好みの建築美、合理的な保存・修
復などを多数の事例をもとに解説。文化財の専門家が、古建築に宿る知恵と
技、強さと美しさの源流に迫る。
内容(「BOOK」データベースより)
世界最古の木造建築が現存するのはなぜか。職人たちが追求した日本建築の美しさとは。日本の保存・修理はいかに合理的か。―日本の古建築はなぜ強く美しいのか。文化庁文化財調査官が迫る先人の知恵と技。
内容(「MARC」データベースより)
世界最古の木造建築が現存するのはなぜか。職人たちが追求した日本建築の美しさとは。日本の保存・修理はいかに合理的か。文化庁文化財調査官が迫る、先人の知恵と技。
著者について
文化庁文化財部参事官(建造物担当)付主任文化財調査官。
1955年福井県生まれ。福井大学工学部建築学科卒業、東京工業大学大学院修士課
程修了。(財)文化財建造物保存技術協会、文化庁、奈良国立文化財研究所を
経て、2002年より現職。専門は日本建築史、文化財保存。著書に『国宝東大寺転
害門調査報告書』(共著、奈良文化財研究所、2003年)、『シリーズ 都市・建
築・歴史2 古代社会の崩壊』(共著、東京大学出版会、2005年)など。
1955年福井県生まれ。福井大学工学部建築学科卒業、東京工業大学大学院修士課
程修了。(財)文化財建造物保存技術協会、文化庁、奈良国立文化財研究所を
経て、2002年より現職。専門は日本建築史、文化財保存。著書に『国宝東大寺転
害門調査報告書』(共著、奈良文化財研究所、2003年)、『シリーズ 都市・建
築・歴史2 古代社会の崩壊』(共著、東京大学出版会、2005年)など。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
村田 健一
文化庁文化財部参事官(建造物担当)付主任文化財調査官。1955年福井県生まれ。福井大学工学部建築学科卒業、東京工業大学大学院修士課程修了。(財)文化財建造物保存技術協会、文化庁、奈良国立文化財研究所を経て、2002年より現職。専門は日本建築士、文化財保存(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
文化庁文化財部参事官(建造物担当)付主任文化財調査官。1955年福井県生まれ。福井大学工学部建築学科卒業、東京工業大学大学院修士課程修了。(財)文化財建造物保存技術協会、文化庁、奈良国立文化財研究所を経て、2002年より現職。専門は日本建築士、文化財保存(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
本書のタイトルの「読み解く」の「解く」は、「ほどく」、あるいは
「とく」と読めます。広辞苑によると、「結ばれていたものを分け離す」「不明
なものを明らかにする」などの意味があります。「解」を使った熟語には、
解剖、解体、解釈、解明、解析、解答、解読、解説などがあります。従来の伝
統建築に関する著書では、建物の様式、その時代的変化、技法等を紹介する
「解説」本が多いように見受けられます。しかし、建物を理解するためには、外
見的な特徴等にとどまっているだけでは不十分です。建物の「かたち・規模」に
は、いくつもの条件や技術的、財政的背景などが存在します。我々が目にする建
物は、施主、技術者たちの血と汗の結晶です。本書では、外見の解説にとどまら
ず、部材一本一本にまで解剖して、それぞれの部材の働きや仕組みを探り、背景
にある様々な事象を探り出すことによって、わが国の伝統木造建築の特質を掘り
起こしたいと思います。同時に、先人の知恵や苦労なども解明したいと思いま
す。さらに、これらの特質を生かした保存とそのための修理のあり方、具体的方
法について述べます。
「とく」と読めます。広辞苑によると、「結ばれていたものを分け離す」「不明
なものを明らかにする」などの意味があります。「解」を使った熟語には、
解剖、解体、解釈、解明、解析、解答、解読、解説などがあります。従来の伝
統建築に関する著書では、建物の様式、その時代的変化、技法等を紹介する
「解説」本が多いように見受けられます。しかし、建物を理解するためには、外
見的な特徴等にとどまっているだけでは不十分です。建物の「かたち・規模」に
は、いくつもの条件や技術的、財政的背景などが存在します。我々が目にする建
物は、施主、技術者たちの血と汗の結晶です。本書では、外見の解説にとどまら
ず、部材一本一本にまで解剖して、それぞれの部材の働きや仕組みを探り、背景
にある様々な事象を探り出すことによって、わが国の伝統木造建築の特質を掘り
起こしたいと思います。同時に、先人の知恵や苦労なども解明したいと思いま
す。さらに、これらの特質を生かした保存とそのための修理のあり方、具体的方
法について述べます。
一口に伝統木造建築と言っても、社寺建築から城郭建築、住宅建築など様々な
ものがありますが、すべてのことを解き明かすことは紙数の制限もありますし、
それ以前に筆者の能力を超えます。また、焦点もぼけますので、最も技術的にレ
ベルが高く、資料的に古代まで追える寺院建築を中心に話を進めたいと思いま
す。
最初に、わが国の伝統建築の歴史を振り返ります。長い歴史にはいくつかの画
期があり、技術的な発展あるいは建物に対する考え方の変化などが見られます。
各時代の特徴をできるだけわかりやすい言葉で解説したいと思います。
次に、第2章において、時代を通してのわが国の伝統建築の特徴を述べます。
ただ、「かたち」などの表面的なものにとどまらず、背景にある建物に対する
考え方や技術などについても、「かたち」を通して解明に努めたいと思います。
これまで長い歴史の中で培われてきたわが国の伝統建築、世界に誇るべき建築
文化が、大変な危機に瀕しています。さらに悲しいことに、建築に携わる人間で
さえその素晴らしさに気づかないどころか、危機にあることすら知らない有様で
す。最後の章で、この貴重な文化遺産をどう後世に伝えられるかを考え、まとめ
にしたいと思います。