他人に厳しくしながらも、ついつい自分には甘い評価を下してしまうのが弱さというもの。でもこの作品の影の主人公である所光明は、逆に、他人からの評価の方が高いという珍しい人材であり、前巻までは、幼なじみにして生徒会長である早乙女朋絵のお願いを受けて、自分たちの高校を統廃合の波から守るため、統廃合候補の高校2校をゲームで下してきた。
本巻では、残る2校のどちらが廃校になるかを決めるゲームを企画する役割で、光明も参加することになる。この役割上、これまでの様に光明が活躍する姿を直接的に描くというよりも、第三者から見た光明の評価象が描かれる形になっている。もし本人が読んだとしたら、その評価の高さに照れることは間違いない。
ゼロサムゲームではなく、日本的なプラスサムゲームの良さを強調して始まりながら、実際に開催されたのは実物モノポリーという、ゼロサムゲームの典型の様な競技である。果たしてここからどの様にみんなが幸せになれるような結論にたどり着くのか、競技の後半戦とあわせて、続編を楽しみに待ちたい。