「十の法則」では、たとえば、部下のアイデアにネガティブなコメントをして権威を示すような上役の意識や、あらかじめ決められている参加者の序列、発言権を問題視して、「会議ではゴールを生んだかどうかが全て」「アイデアを出す人が偉い」との認識を共有すべきと強調する。また「結果の出やすい」テーマの設定や、必ず何かを決めてから会議を終えることの徹底、暗黙知の共有でアイデアを出す方法などを提案。ホワイトボードの使い方、机や椅子の配置、話し方、コーヒーブレイクの入れ方といった細かいアドバイスも行う。
一方の「三つの革命」では、参加者が2人1組になって特定の「ポジショニング」で向き合い、「キーワード・シート」にアイデアを書き込んでいく「マッピング・コミュニケーション」というスタイルを提案する。これにより、一人では思いつかないようなアイデアや力を出し切ったという充足感が得られ、会議の効率や生産性のアップも図れるという。
著者は『声に出して読みたい日本語』シリーズでも有名な、身体論やコミュニケーションの専門家。幅広い知見を取り入れたノウハウが新鮮で、会議に対する従来の認識を一変させてくれる。(棚上 勉) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
ただただ書面を提出するために、原告と被告が裁判官の鎮座するダダッ広い法廷に顔を出すということがめっぽう少なくなり、書面の提出だけならファクスでやり取りが済むようになった。遠くの裁判所まで出向かずとも、電話会議で手続きを進められるし、証人が遠方の場合、最寄りの裁判所に出頭してもらい、テレビで尋問ができるようになった。
裁判所というところが、ようやくもめ事を解決するサービス機関なのだと自覚したために起こった大変化である。
どうやって会議の効率をあげるかは、ビジネスの世界で会議会議と押しまくられている本誌の読者にとっても、競争で優位に立つための絶対条件。気になるところであるはずだ。
その答えを提示しているのが本書だ。『声に出して読みたい日本語』でビッグヒットを飛ばした齋藤孝氏が、究極の会議スタイルを披露。すでに様々の企業が実験して成果をあげている方法だという。「アイデアを出さないくせに、人の意見にネガティブなコメントばかりする人がいる」「宮中御前会議のように役職順に座る慣習になっている」など、本書冒頭に掲げられた危険な徴候を呈している企業には、早速実践してみるようお勧めする。
革命的会議メソッドの中核は、マッピング・コミュニケーション。これは「直角二等辺三角形をつくる」という会議参加者のポジショニングが前提となっている。この方法には僕も全く賛成で、実際に手強い相手と交渉する時に、昔からこの直角二等辺三角形のポジショニングを利用している。
「えっ何だい、そいつは」と興味の沸いた人は、この欄だけ読んですまそうなどというケチな考えを捨て、本書を手にとって読んで頂きたい。写真も多数使った解説は実にわかりやすい。
(弁護士 木村晋介)
(日経ベンチャー 2002/12/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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もちろん、会議で有効な手法を紹介しているのだが、個人の仕事においても、役立つ本だと思った。たとえば著者が長年、知的生産活動として使ってきた「マッピング・コミュニケーション」。これを、チームの人間と実践したところ、見事なほど、一人では思いつかないアイデアが出てきた。
自己啓発書では「できる人」には決してなれない。だが、本書を実践し続ければ、「できる人」に近づける気がした。向上心のある人なら必ず得るものが多い一冊だ。
参加者全員の能力が発揮されやすくなり、何かを提案し決定するための会議においては有効だろう。充実感も増すだろう。
ただし、真に創造的な何かを生み出そうとする場合や、多角的に深く分析する場合、難しい判断・決定を下す場合などは、全て上手く行くとは限らないだろう。
(もっとも、これらの場合はそもそも「会議」向きではないかもしれないし、本書の提案にも幾つか生かせる部分はあるだろう。
なお、著者の提案する10の法則・3つの「革命」を強引に要約すると、以下のようになる、かも。
1、アイデアの出やすい状態を準備
→2、アイデア・結果を出す
→3、視覚化・共有化
→4、他者との相乗効果
→2へ戻るサイクル
これらを実現するツールとして、3つの「革命」を提案。
(A)ポジショニング:正対面はせず、視線は交わせる状態を準備
(B)キーワードシート:会議のテーマをキーワードにしたシートを渡しておく
(C)マッピングコミュニケーション:互いに相手の話のキーワードを書き込み発展させていく
(A)、(B)、(C)はそれぞれ上のサイクルの1、2、3と4、に対応。
ぜひ、会社の会議も結論重視のものに変えていきたいものだ。
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