他の方が書かれているように、「小説」としてはそれほどではないように思います。筋書きとしては単純で、先を読めてしまいました(ということで☆を1つ減らしています)。
ただ、この本は「小説」というよりは「小説という媒体を借りたテキスト」と捉える方が適切だと思います。
「監査論」「管理会計」「簿記」などの一般的なテキストは、どうしても抽象的な記述に終始せざるをえないため、「どうしてその計算・手続きをしなければならないのか」という疑問にはなかなか応えてくれません。
これに対してこの本は、抽象的な知識を詰め込むための本というよりも、基本的な概念を本質的に理解するための本であると感じました。私も上述したジャンルの勉強をしていますが、「棚卸」「棚卸の立会」「加工進捗度」「出荷基準・検収基準」といったキーワードの重要性を再認識することができました。また小説という形態を取っているので、短時間で一気に理解することができました。
「監査論」「管理会計」「簿記」といったジャンルの実務に携わっている方、勉強されている方にはおすすめです。特に公認会計士試験の勉強をされている方がこの本を読めば、良い刺激を得られると思います。