学生も,会社の法務担当者も,昔とったライセンスで左翼弁護を続けている昔気質の弁護士さんにとっても本書は会社法を理解するベスト版と考えられる.
間違えても,岩波新書の「会社法入門」のほうには手を出さない方が良い.
本書は重要判例,最新判例をポイントをつかんで記載しており,最大限書かれた会社法の概説書とはいえないにせよ,最低限必要なことはほぼもれなく網羅されている点でかなりの水準と思う(かつての鈴木=竹内による有斐閣法律学全集に事実上匹敵する水準である).
神田教授と同世代の「気鋭」の学者や法務官僚によるならまだしも,はたまた弁護士による(内容面で信頼できない)促成栽培の出版が華々しい現在,おそらく現時点出版されているものではもっとも信頼性がおけると思う.
数百ある会社法の解説書で一冊選べといわれたら,迷わず本書を買うべき.
鈴木竹雄の「会社法」(弘文堂版)時代に比べると隔世の感があるのは私だけだろうか?