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個別注文・配達サービスなどで快進撃を続けるフレッシュヤマモト。だが、最大の株主である年金基金は収益効率の改善やコーポレートガバナンス(企業統治)体制の強化を求めてきた。創業者は引退し、後継のCEO(最高経営責任者)には財務体質の改善を目指し、オペレーション改革も遂行できるジム・マグロースが就く。
ジムは「株主一本槍経営」に批判的で、株主、顧客、従業員、社会という4者の満足度をバランスよく向上することに努めた。コストチーム、コミュニケーションチームなどの組織を作りながら、全社横断的なコスト改革、事業や店舗の「選択と集中」を進めていく。その結果、フレッシュヤマモトのブランドは全米に浸透し、株主価値も向上するなど改革は成功した。
経営理論やファイナンス理論の基本も物語に織り込み、自然に理解できるよう工夫されている。
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
(意外にも)地に足のついた入門書,
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レビュー対象商品: 会社を変える戦略 (講談社現代新書) (新書)
タイトルの通りMBA系の経営学の本。90年代のアメリカを通じて「フレッシュヤマモト」という架空の企業を経営革新していくストーリ仕立てで、ファイナンスを中心とした経営理論を解説している。内容はぎっしり。しかも徹底して理詰めなので読むのに集中力がいるが、なかなか良くできたストーリーのおかげで、「フレッシュヤマモト」の経営者にでもなったつもりで楽しみながら読めた。登場人物の語る「解説」は図説やたとえ話を多用していてわかりやすく、行間を読む必要がない。おかげで経営学の知識がまるでない評者もときどき立ち止まって頭を整理するだけで充分ついていけた。 単にわかりやすいだけでなく、妙な精神論やイデオロギーじみた煽りがなく、抑制の効いた語り口で、経営理論にたしかに役立つけれど、やはり適用範囲には限界があるということを強調している。詳しくは述べないが、読者もいったん「罠」にはまるようにストーリーが構成されている(はい、ぼくははまりました)ので、啓蒙効果は抜群だと思った(この手のわかりやすい本の欠点は、内容を批判的に検討する機会がなくなってしまうことだ。それだけにこの配慮はうれしい)。 このように本書は、地に足のついた正統派の経営学をわかりやすく説いている。これを一冊を読めば、経営学への先入観(胡散臭い!難しそう!)が払拭できるのでは。バリバリの「ビジネスパーソン」だけでなく、ぼくのような素人にもお勧め。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
EVAと資本コストの説明が特に秀逸です,
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レビュー対象商品: 会社を変える戦略 (講談社現代新書) (新書)
ビジネススクールで学ぶことが体系的に、一つのストーリーになっていることに、改めて感服してしまう本です。レベル的には、著者である山本氏が、以前運営していたブログだったと思うのですが、「MBAの1年生くらいのレベル」」と書かれていた記憶があり、読んでみて確かにそう感じました。ちょっとだけ難しいかもしれませんが、他にはない、非常に面白い本です。中身的には、若干、ファイナンスよりに感じる場合もあるかもしれませんが、それは複数の事業を一刀両断に評価する、BVM(Business Value Management)という手法について触れているためかな、と感じました。またここで出ているBVMとは、EVA(Economic Value Added)を算出した後の各事業のManagement、「選択と集中」の手法のことだと解釈すると、分りやすいかと思います。 EVAが一般的な会計・財務指標と比較して優れている点は、資本コストの概念が上手い具合に含まれているから、なのですが、このEVAや資本コストの説明が素晴らしくて。何が素晴らしいかというと、このような指標やそれを利用した手法に対する理解というのは、自分の頭で考えて、考えたことが発酵されて、それを他人に伝えられるように自分の言葉で説明できるようになることだよ、という過程が、この本の登場人物を通して見事に描かれているからです。 ちなみにこの本では米国の企業が例となっているため、「いまいちイメージが浮かばない」という方には、日本企業に当てはめた場合について説明している良書があるので、最後に参考図書として紹介しておきます。「企業価値を創造する会計指標入門(ダイヤモンド社、大津広一著)」のEVAの章で、松下グループの改革を例にしたケースが詳細に記載されていてお勧めです。
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
経営書のBack to the Future,
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レビュー対象商品: 会社を変える戦略 (講談社現代新書) (新書)
1980年代から現在にいたるまでの経営課題と意思決定のコンセプトの流れ(経営学史)を概観するには非常に良い本です。この20年間に出てきた主要なコンセプトのつながりを知ることができる良い本です。ビジネス書として売られている各種の経営書が実はどのような目的で登場し、どのような限界があるのかについて知るには、相互関係を把握する必要があります。この点に注意を払って解説した本はあまりない。(The Portable MBA 3rd editionの訳本であるMBA講座「経営」日本経済新聞社刊ぐらい?)その点で本書は簡潔にイメージがつかめやすいようにかかれていると感じました。但し、メニューが盛りだくさんの感が否めないため難しく感じる読者もいると思います。そのような場合は、特に知りたいコンセプトに絞って他の書籍にあたる出発点として本書を活用すると良いと思います。
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