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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
山田忍法帖の良さが前面に出た、無条件に楽しめる快作,
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レビュー対象商品: 伊賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(3) (講談社文庫) (文庫)
山田先生の人気の忍法帖シリーズ中の一作で、伊賀忍者笛吹城太郎と根来七人衆の壮絶な闘いを描いた快作。山田先生の特長だが、とにかく娯楽に徹している点が潔い。戦国の梟雄松永弾正の城に集まったのは、千利休、古書に残る大幻術師の果心居士とその直弟子の七法僧(=根来七人衆)、柳生新左衛門(=後の石舟斎)。美女の愛液から作った"淫石"を用い、千利休秘蔵の平蜘蛛の釜で茶をたてると、茶を喫した女は眼前の男の前で淫獣と化すと言う。弾正の望みは淫石と平蜘蛛の釜を使って、主君の義娘右京太夫を手に入れる事である。豪華な登場人物とトンデモナイ設定が嬉しい。七法僧は各々"胴体接着"等の、人智を超えた魔術を使う。淫石を作るため、城太郎と契った篝火(=右京太夫と瓜二つ)が根来衆の餌食になる所から、城太郎と根来衆との闘いが始まる。城太郎は伊賀の掟を破っているため、伊賀の力は借りられず(服部半蔵の言)、孤立無援で闘わねばならない。闘いは奇想天外な技の応酬とエロス、そして弾正の悪辣さが巧みに組み合わされたもので、山田先生の真骨頂である。東大寺の大仏も焼いてしまう程である。その東大寺に居た右京太夫を城太郎が救い出すと言うロマンスも用意した硬軟自在の展開。篝火と胴体交換した弾正の愛妾漁火の毒女振りも凄まじい。柳生の活躍の場もちゃんと設けてある。読者の楽しみのためにはアイデアを出し惜しみしない山田先生の特長が良く出ている。幻想的なラストシーンも山田先生らしい。 しっかりとした構成の中で破天荒なアイデアが存分に味わえる山田忍法帖の良さが前面に出た、無条件に楽しめる快作。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
~エロ・グロ・奇想天外~,
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レビュー対象商品: 伊賀忍法帖 (角川文庫) (文庫)
映画・魔界転生でその名は知っていたが、昨今の漫画化で改めて山田風太郎を読んでみようと思い立った。まず感じたのが、これまで好んで読んでいた菊池秀行の源流はここにあったのだという発見。 それも、源泉たる風太郎の著作の方が、何段も洗練され、濃密。 次に感じたのが、文体の心地よさ。 三十年以上前の作品とは思えない洒脱さ、ゴツゴツとした手触りの気持ちよさ。 強力かつ奇天烈な忍法を備えた忍者たちが戦っていく物語というと血なまぐさいだけのようだが、歴史考察を織り交ぜ、また、おかしみさえある忍術の数々が物語に強烈な吸引力を放つ。 今作は敵が強力なあまり圧迫感の強い印象となっており、結末も含めて後味が微妙。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
忍法帖のヒーロー,
By ますい (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 伊賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(3) (講談社文庫) (文庫)
~忍法帖は多人数vs多人数のトーナメント方式の闘いが主ですが、今作は愛妻を奪われた孤高のヒーロー・笛吹城太郎の復讐劇。仇となる七人の忍法僧のまさに魔人とも言うべき強さに、これと言った必殺技も持たない笛吹城太郎はいかにして闘うのか?! そして、忍法によって愛妻の首にすげかえられた姦婦・漁火と、愛妻に瓜二つの右京太夫という、同じ顔を持ちな~~がら聖邪二人のヒロインが物語を演出していきます。 笛吹城太郎と右京太夫のラブロマンスは忍法帖でも屈指の切なさ(泣)。 戦国時代の覇王・松永弾正の思惑と陰謀も見所で、ただの復讐劇に終止していないのが見事です。~
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