私は幼い頃に、テレビで満面の笑顔で楽しそうに氷上でステップやスピンをしている伊藤みどりさんを見てからファンになり、その数年後に大きな大会で海外の選手を圧倒して数々の高いジャンプをとぶ姿に夢をもらいました。
本書の目次は以下の通りです。
第一章 孤高の天才 ミドリ・イトウ〜現役時代の栄光と挫折〜
第二章 周りの見えないスポット・ライト〜天才の引退、孤立、セカンドキャリアの葛藤〜
第三章 それぞれのオリンピック〜仲間とともにアダルトスケートの世界へ〜
アスリートの引退後は、どのような現状なのか。就職面での苦闘についてさらりとだけニュースで見たことがありますが、深くつっこんではいませんでした。オリンピックの表彰台にたったほどの人、ましてや伊藤みどりさんほどの人がここまで苦闘していたとは、と言葉を失いました。引退されてからは、ハウツー本や求人誌、ケイコとまなぶを読んだり先のことに悩む普通の女性のひとりです。
みどりさんだけではなく、ほとんどのスポーツ選手も第二の人生についてどのように送っているのか、その現状についても触れられていて、また言葉を失いました。
アダルトスケートの世界についても詳しく書かれてあります。本書を読むまでは知られざる世界でした。なぜマスコミは、彼女の復帰をもっと大きく取り上げないのだろう。
なお、本書を手がけた野口氏は、スポーツライターをしつつアダルトスケートで活躍されています。まずは、みどりさんと野口氏がつながることができて良かったです。特別な存在として遠ざけるのではなく、セカンドキャリアに興味を持つ者ができることとしてレビューしました。