現代は、まさに著者の言う「不祥事の時代」。書店に平積みされていたのを、早速、購入しました。毎日のように不祥事を報道され、社長たちの謝罪が行われるの目にします。1970年代に年数件だった不祥事の報道が、2000年代には1万を超えており、その理由を、著者は、コンプライアンスにCSR、ガバナンス、企業倫理、情報開示と企業に求められるルールとその影響を受ける関係者(ステークホルダー)が拡大しているにも関わらず、従来どおりの業務慣行をこれまで問題にならなかったとしてそのまま続けているからだと指摘しています。企業の常識と現代のルールのズレが原因だと挙げています。さらに、不祥事は起こった「事件・事故」だけではなく、その対応で拡大し、元々の事件とは関係のない「旧悪」まで暴かれ拡大すると、不二家や赤福など豊富な事例から指摘しています。
企業不祥事が止まらない理由。著者は、報道の現場にいた放送作家だけに指摘や気づきに生々しいものがあり、その一方fで、大学院で研究している研究者でもあるだけに、単なる経験談ではなく、丁寧に先行研究にあたり、また、事例の分析、多くの記者たちへのインタビューなど、不祥事の本質に迫ろうとする姿は好感がもてますハウツーにも一章割いていますが、単なるマスコミ対応のハウツー本にとどまらない高度な内容の割に、文章が平易で読み易いことも、お薦めで、企業、官庁、団体の関係部署の人間の必読書です。