IBMと言う大企業の東京基礎研究所所長を勤めた人(現在はキヤノンのデジタルプラットフォーム開発本部のようです)のエッセイです。研究部門の様子がよくわかります。もちろん所長によって研究所の運営は異なるでしょうけど、企業での研究職を得ようと思う人には実例として興味深く読めるでしょう。自分の専門にこだわる視野の狭い人になるのでなく、好奇心を持って知らない分野に取り組んだり、顧客と言う研究結果のユーザの希望を理解できる人にならなければならないようです。キャリアの延ばし方や、人とのコミニュケーション、働く意欲など、社会人としての一般的な事も扱われています。守秘義務の扱い方、捏造などの「技術倫理」についても触れられています。ただ、技術的に可能な事をやみくもにつくるのでなく、その社会的影響と開発者としての責任を自覚するという視点、社会貢献などの議論は少なかったようです。