内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
出版社からのコメント
ま,不確かな情報で職業選びをしなければならなかったことが,フリーターや
ニートという現状から抜け出せない若者をつくっているとすれば,企業教育研究
会の推進する「キャリア教育」の授業実践とその成果を知ること
は,次代を担う子どもたちへの将来の確実な夢に向かう支援として大変有効であ
ると確信する。
さまざまな企業と授業を進めていくなかで,教科にそったテーマにおいても,
小学校の段階から「キャリア教育」の観点を意識することで,非常に効果
的な成果が得られている。
中学,高校の進路指導が進学指導に偏らざるを得なかった社会状況の中,将
来を見据えた進路を考えるためには情報が必要であるべきとのことから,「自
分探し」というキーワードが現在のニートやフリーターの増大,新卒早期離
職者の急増等の社会状況を作っていると分析する現場教師の発言もある。何才に
なっても「自分探し」から抜け出せない。もっと自分に適した仕事があるはずだ
と,すぐやめてしまうと。
この状況を改善するにあたっては,中学校・高等学校の「キャリア教育」を
推進している大方の現場教師からは,小学校段階からの「キャリア教育」を望
む声が大きくなってきている。小・中の連携であったり,独自であったり模索す
る現状が見られるようになってきた。
「キャリア教育」という言葉は,平成11年(1999年)12月の中教審の
答申で登場し,『小学校段階からの発達段階に応じたキャリア教育の推進』
が唱えられ、現在,中学校では,体験型のキャリア教育として,5日以上職
場体験の実施とされている。けれども,生徒が希望する職種がなかったり,人数
や時期的な問題など,地域差,職種の偏り等課題が多く,形だけ整えることさえ
難航しているという報告も少なくはなく,目指した成果が十分得られているとは
いい難い現状がある。また,小学校においての「キャリア教育」は確立されてお
らず,実践例もまだ少なく,「仕事しらべ」的な活動が主流となっている。教
育現場の「職場体験」=「キャリア教育」という認識からの発想の転換を痛感す
る。
企業教育研究会の藤川大祐氏が提案する,企業とつくるキャリア教育は,教師
がキャリアの視点を意識することで十分教育効果が得られることから,小学校か
らはじめる「キャリア教育」の推進において貴重な手引書となりうる。
内容構成は,現状や背景,効果的な授業のすすめ方,小学校から中学校・高校
までの10の授業実践事例を直接的なキャリア教育と間節的なキャリア教
育の2つのカテゴリーに分けて掲載。
著者からのコメント
ど,若い世代の職業観・勤労観をいかにして育んでいくかが大きな課題となって
おり,学校現場においては「キャリア教育」の充実が急務となっております。
私どもNPO法人 企業教育研究会では,平成14年度の発足以来,企業と学校を結
んで新しい授業を開発,実施する事業を進めてまいりました。企業の方々にふれ
ながら学ぶこと自体がキャリア教育であると考え,キャリア教育の研究開発に取
り組んでおります。働くことの基本となるコミュニケーション能力の育成,子ど
もたちがあまり目にしない場所で活躍する方々の紹介,世のため人のために自分
の好きなことを活かす「利他的な夢」をもてるようにすること,社会で働く方々
に真摯に向き合って存在を承認していただくことの価値等,これまでの授業づく
りの活動の中でキャリア教育にとって何が重要かを検討してまいりました。現在
は,経済産業省による「地域自律・民間活用型キャリア教育事業」を千葉県教
育庁および商工労働部とともに推進するほか,文部科学省指定による多古町の小
中高連携によるキャリア教育事業への協力,財団法人コンピュータ教育開発セン
ター(CEC)による「産業協力情報授業」の受託,読売新聞社と連携した
「言語技術教育プログラム」の推進,日本マクドナルド社等と連携した「食育」
プログラムの研究開発等,多くの方々と連携して,広い意味でのキャリア教育の
推進につとめております。私どもが事務局となって設立した「教育貢献
活動推進協議会」(CE協議会)も,授業づくりに貢献する企業のネットワークを
順調に広げつつございます。
平成16年に出版させていただいた前著『企業とつくる授業』は,企業と連携し
た授業づくりの先駆的な取り組みとして多くの方にご注目いただき,現在でも
頻繁にお問い合わせをいただいております。そしてこのたび,私どもがさまざま
な方々のご協力を得て開発したキャリア教育の実践をまとめ,『子どもたち
に夢と出会いを... 企業とつくるキャリア教育』として刊行しました。これか
らの時代に求められるキャリア教育についての提言として,広く皆様にお読みい
ただきたいと願っております。
本書の刊行が,日本社会が子どもたちにとって生きがいのある社会へと変わるこ
とに少しでも貢献できれば幸いです。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1965年東京生まれ。東京大学大学院博士課程、金城学院大学助教授等を経て、2001年より千葉大学教育学部助教授(教育方法学、授業実践開発)。NPO法人企業教育研究会理事長、教育貢献活動推進協議会理事長ほか、NPO法人全国教室ディベート連盟常任理事、NPO法人芸術家と子どもたち理事等をつとめ、メディアリテラシー教育、ディベート教育、算数・数学、総合的学習等、さまざまな教科・領域における新しい授業づくりに取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)