初めてゲーム画面を見たときに、グラフィックの発想に脱帽。
昨今のリアルにこだわるグラフィックの方向性から逸脱し、
2D横スクロールの世界をどれだけ豊かに見せられるか?
努力とセンスの結晶が、毛糸やフェルトというモチーフとなって現れている。
2Dアクションゲームとして操作性も抜群。
カービィのアクションが毛糸で千変万化する様は見ていて可愛らしい。
個人的に特筆すべきは水中のアクション。
地上でのアクションと何ら変わらない快適な操作性が素晴らしい。
ステージのギミックについても多彩で、一つ一つのステージが考え抜かれている。
誰でもクリアできるように難易度自体は異常なほどまでに抑えられているため
アクションに慣れ親しんだ人にとっては、
この部分に物足りなさを感じるかもしれないが
間口を広げる方向性としては支持したい。
もちろん100%コンプリートを目指そうとすると手ごわくなるので上級者でも楽しめる。
クリアを目指すというよりは、ステージそれぞれのギミックに触れながら
その世界をじっくり味わうという楽しみ方がふさわしいだろう。
BGMについては、懐かしい名曲からピアノを主としたお洒落な曲まで幅広く、
ステージの中で和んでしまうこともしばしば。
メロディタウンの曲は、ステージも相まって目頭が熱くなった。
カービィとしては異端のゲーム。従来ファンが必ずしも絶賛する内容ではない。
だが、この毛糸で紡がれたファンタジックなエピックは
たとえ10年後であっても、全く色褪せない優しさに満ちている。