面白いのだが、前々作「とせい」、前作「任侠学園」と比べるとこの程度の評価になってしまう。それだけ前作、前々作が面白かったということでもあるが。
今作で最も気になったのは、主人公「日村」に活躍の場がほとんど与えられていない点。
前作、前々作は阿岐本組長が大雑把な命令しか出さず、そのため日村があれこれ考え行動していたのだが、今作では阿岐本組長の命令に何だかんだ言いながらも従っているだけという印象を受けた。
一番の山場である敵対組織の組長との話し合いの場でも、日村の役目は阿岐本の背後から睨みをきかすだけ。まあ代貸という立場を考えれば仕方ないが、「とせい」における火消しのシーンや「任侠学園」における生徒のためにカフェバーに乗り込むシーンのような見せ場も今作では与えられていない。これではあんまりである。
今作「任侠病院」で初めて今野敏の「任侠シリーズ」に触れたという方は、是非「とせい」「任侠学園」も読んでみて欲しい。