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仮面の家 先生夫婦はなぜ息子を殺したのか
 
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仮面の家 先生夫婦はなぜ息子を殺したのか [単行本]

横川 和夫
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

92年埼玉の高校教師とその妻が家庭内暴力の長男を刺殺した。平穏な家族に潜む悲劇を追跡。93年度新聞協会賞受賞。

内容(「BOOK」データベースより)

92年6月、浦和の高校教師とその妻が、家庭内暴力の長男を刺殺した。長男はなぜ高校・大学を中退し、家庭内暴力をふるうようになったのか。父、母はなぜ息子を殺さねばならなかったのか。立派な教師、理想的な親という幻想にふり回され、共感と自信を喪失した現代の家庭の悲劇を克明にたどる追跡ルポ。

登録情報

  • 単行本: 238ページ
  • 出版社: 株式会社共同通信社 (1993/07)
  • ISBN-10: 4764102978
  • ISBN-13: 978-4764102972
  • 発売日: 1993/07
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By takatyantyan トップ500レビュアー
形式:文庫
かなり前に読んだ本なので詳細な所までは覚えていないが、まず印象的だったのが判決だった。殺人それも親近者にも関わらず予想以上の情状酌量の減刑であった。確かそこからこの物語は始まる。

父と子の名前を見て気づいたのが名前の読み方が同じで綴りだけが異なることだった。そこに今回の事件と相反する父の子に対する愛が汲み取れる。父は県下NO1の進学校の教師であり、東大卒業のエリートであったが小さい頃からコンプレックスを伴う葛藤と共に生きつづけてきたという事が伝わる。左記のように本書は事件を詳細に描くだけでなくその事件の原因を探るべく両親特に父親の生い立ちをメインに記述されている。この部分がとても貴重な書物だと感じた。

紆余曲折した息子を見守っていた父親。自分がエリートコースを歩んでいた表とは裏腹に苦痛に満ちた葛藤を抱きつづけていた。それだけに本を読んでいると父としての愛故の放任的な接し方をしていたのかと感じて、胸が痛くなった。

最後にバットで殴られる部分で息子は悲痛な言葉を発する、しかし親父は「もうおそいんだよ!」と一蹴して自ら血を分けた子の命を絶つ。世の中子が親より早く命を落とすことは「親不孝」といわれるが、それ自体を自らの手で下してしまった悲しさ。事件当時はおそらく両親も多少の思考の麻痺はあったろうが、その後の失った哀しみは上記の息子に対する溺愛を顧れば想像を絶するであろう。

父親はどこまでも真面目で息子に対して愛を持ち合わせていた、しかし真面目さ故にどこか不器用な部分があったのかもしれない、そして誰にも相談せずに家庭内だけでなんとかしようと視野が狭くなってしまったのかもしれない。しかし私もまた裁判官同様父親には本当にこの哀しみを乗り越えてもらいたいと、加害者ではあるけどせつに立ち直る事を祈るばかりです。

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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
高校教師夫妻が23歳の息子を殺すという事件を証言と事実の積み重ねでもって著者は淡々と記述していく。その透明な文体のせいか、日本の社会のどこにでもこうした悲劇が起こりうることがわかって、背筋が凍る。

夫婦はなぜ息子を殺したのか。著者は、自己をしっかり作ることを避けてきた日本の教育の欠陥をついた事件であること示唆する。日本社会は役割ロボットを要請するシステムになっており、死んだ息子は父母もそのロボットとなっていることを見抜き、自己の葛藤で家庭内暴力をつづけ、自己破壊へと突き進んでいった「ようだ」。本来なら自己が育っていく多感な時期に、偽りの、また自分がなじまない自己を形づくることを強いられ、いびつになっていく息子の心の軌跡と、それを無意識にしろ、結果的に導いていく父母の姿がなんとも悲しく、痛ましい。

この本を読んで感じたことは、一体、どうすれば、今の日本の教育に深くかかわりながら、子供たちは、本来的な自分を作っていけるのだろうか、というかなり強い懐疑である。学級崩壊、不登校、いじめ、校内暴力・・・現象として日常的になったこうした事件は、総じて、子供たちの「自己」が弱い証ではあるまいか。日本国中、おおげさではなく、どんな家庭も「だいじょうぶ」ではない、と思う。

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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 小鈴
形式:文庫
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