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仮面の告白 (新潮文庫)
 
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仮面の告白 (新潮文庫) [文庫]

三島 由紀夫
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (41件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

1949年7月刊行の初版本を、本文・カバー・表紙・扉・帯まで完全復刻。付録として、三島由紀夫自らが「仮面の告白」の広告宣伝のために書き下ろした幻の文書、当時の書評などを収録。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 281ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (2003/06)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101050015
  • ISBN-13: 978-4101050010
  • 発売日: 2003/06
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (41件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
言わずと知れた三島の初期代表作。三島自身の少年時代からの性的嗜好を語る。
優等生である主人公が、ただ一つ同級生と同じように出来ないこと――それは、異性への関心と性的交渉を持つことだった。成長と共に、彼の悩みと挫折感は大きくなる。またその一方で、同性への想いは実にピュアで美しく描かれている。そして、単なる同性愛だけでなく、美しい男の身体の肉体を切り刻むことへの欲求。
現実で、三島が自ら鍛え上げた身体に刃を突き立てたのは、彼の性的嗜好を物語っているようにも思える。ただしこの作品は、「仮面の告白」のタイトル通り、演技好きな著者によるフィクションだという説もある。参考までに、三島の父・平岡梓氏によると、あの有名な「産湯に浸かった記憶がある」というエピソードは大嘘で、「この他にもおよそ事実に反すること、ないことがたくさんシャーシャーと並べ立てて」あるとのことである。
また余談だが、この作品のボツになった草稿の書き出しは、「これはSEXの学校の落第者の告白だ」だった。
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
男色家であり、孤独を感じる「私」は男色であるという「素面」と、女色であるという「仮面」を使い分ける。それにより、他人を騙した、と言うより自分を騙したのである。本書は4章から構成されているが、騙し始める幼少期、しかし騙しきれない無意識の部分を発見する青年期、戦争という特殊な世界の中で繰り広げられる「素面」と「仮面」の相克期、そして両者の決定的な関係について気づく戦争後期という形容で分類することができる。

「仮面」を被ることで「素面」を隠す「私」はその「仮面」を隠しているという意識すら騙そうと図る。つまりそこで「素面」と「仮面」が決闘するのである。その取り決めの方法が園子への愛だった。「私」は園子を愛する。だが肉欲的に愛することがきない。そこで園子の身体に触れて確かめようとする。

「素面」と「仮面」との対峙は戦時期であった。戦争という非日常性は「仮面」を被ることを要求しない。今日も明日もないような実体のない世界の方こそむしろ「仮面」を被っているようである。そのような現実を離れた夢想の世界はある意味で「私」のユートピアだったのだろう。それゆえ「私」は人一倍死を怖れながら戦死を希求する。

とりわけ「虚構」と「死」をテーマにする作品の多い作者であるが、本書は作者の文学の出発点と謳われるほどに「私」の中でその構想が浄化されていく様を窺うことができる。作者の感受性と論理性に驚かされることは多いが、それらを紐解く上でも欠くことのできないものである。
このレビューは参考になりましたか?
59 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
三島由紀夫が、自分が生まれてから二十四年間の間に被り続けてきた「仮面」を剥がし、赤裸々に告白していく自伝的小説。

まず、自分の一つ一つの行動や思考をこれでもかというほど精密に、そして明晰に分解していく三島の分析力に凄みを感じ、そして結局、最後はいつも自己否定の形に陥ってしまう、彼のガラスのような繊細さを感じました。

また私は、三島が「男にしか肉慾を感じない」、というのは、よく言われていることなのかもしれませんが、彼自身の身体的な劣等感から来ていると読み取りました。
彼が男に肉慾を感じるのは、強度の「憧れ」の力に依るものであり、彼が男性のマッチョを想像するときは、いつも最後に、その胴体が血で染まることを連想するので、三島は自分に無いもの、つまり「知性」ではなく「肉体」を保持したものに対する強い憧れと、それ以上の嫉妬を持っており、それが彼を男色に向かわせたのではないかと思います。さらに戦時下の状況を念頭に入れて考えると、身体的な劣等に依り、戦争に行けなかった三島の肉体的なコンプレックスが、愛憎混じる彼の同性への肉慾を、さらに増長させた様な気もします。

そして、後半部を占める、三島が「自分は園子を愛しているのか?」という主題は、私はそれは愛だと思いました。やはり三島は園子にも肉慾を感じませんが、それにも拘らず、園子が他人と結婚した後も定期的に会って会話している様子を見ると、それは正にプラトニックな愛だと思うのです。肉慾や性欲が湧くかどうかが、「愛」の定義ではないと思います。上記のように、三島はその強い憧れから、「肉慾」的には同性を嗜好したのでしょうが、「精神」的にはきっとちゃんと女性を愛せる人だったのではないでしょうか。いずれにせよ三島は、極めて純粋な男であり、そしてその明晰過ぎる頭脳ゆえに、相当生き難い想いをした人だったのではないかと思います。

・・・それにしても、二十四歳の男がこんな作品を発表した日には、当時の世間はきっと物凄く驚愕したんじゃないでしょうかね・・・。
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