ビジネス書で「仮説」の重要性を説くものは少なくないが、中でも本書の特徴は、とにかく早く仮説を立てるなど「スピード」を重視すること。決断を早くするよう心掛けることで先見性が養われ、限られた時間を重要な問題の検証にあてられる。その結果、仕事の質も高まる。本書では「どうすれば早く良い仮説を立てられるか」、「仮説が正しいかどうかを、どう検証すればいいのか」などを、「化粧品の売上打開策」といったビジネスの現場でよく出会うような事例を基に解説する。
日本人はあらかじめ問題がはっきりしている場合には対処できるが、自ら問題を発見する能力が弱いと筆者は危惧する。ビジネスパーソンのみならず、IT関係者にとっても自らの行動を見直すきっかけになる指摘が多く含まれている。
(日経コンピュータ 2006/05/29 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
情報が多ければ多いほど、よい意思決定ができる。このように信じているビジネスパーソンは多い。そうであるがゆえに、できるだけ多くの情報を集め、それらを分析してから、経営課題の本質を見極め、解決策を出そうとする。
実際に起こることは何か? 情報収集しているうちに時間切れになったり、あるいは、ほかのどうでもよいデータはあるが、最も重要なデータがないことに土壇場で気づき、苦し紛れで「エイヤーッ」と意思決定せざるをえないことになる。
徹底的に調べてから、答えを出すという仕事のやり方には無理がある。では、どうすればよいのか? 仮説思考を身につければよい。仮説とは、十分な情報がない段階、あるいは、分析が済んでいない段階でもつ、「仮の答え」「仮の結論」である。常に仮の答えをもちなながら、全体像を見据える習慣を仮説思考と呼ぶ。
「仕事が速く、優れた成果をもたらすコンサルタントはみな、仮説をもって仕事をしている」と著者は言う。著者である内田和成氏は20年以上にわたって戦略コンサルティングの仕事に携わり、2000年6月から2004年12月までボストンコンサルティンググループの日本代表を務めたほどの人物。20年間のコンサルティング経験の中で培ってきた「仮説思考」の要諦を解説したのが本書。BCGコンサルタントならではの問題発見・解決の発想法が満載である。
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49 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
この本で言いたいことが本当に伝わっているのかは疑問,
By
レビュー対象商品: 仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 (単行本)
仮説思考ができるようになると3倍ではなく10倍近く作業量を減らすことができる。これは仮説を使いこなせている人は痛感していることだろうと思う。 しかし、この本を読んで、普通の人がその価値を理解できるとは思わない。 やはり、コンサルは職人芸なので本当の真髄はオープンにしないのだろうなというのが感想である。 少し説明をすると、コンサルプロジェクトをするときは課題の洗い出しをし課題を発見したときも原因の追求をする、そして解決策を考える。 この3つのプロセスにおいて事前に仮説を構造化していれば漏れなくダブりなく本質を当てることができる。 大切なことは仮説を立てることではなく、仮説を構造化することである。 行き当たりばったりの仮説を立てて仕事を進めるということはコンサルはしない。 仮説を構造化するということがどういうことかがわからない人はこの本を読んでも意味がないと思う。 内容は簡易だが、本質は隠されている。何のために書いたのか少し疑問を感じる本である。 しかしそこを理解できるならばものすごい価値のある本ではある。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
仮説思考,
By 国際正 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 (単行本)
「仮説思考力」を高める必要性や検証の方法が具体的に書かれており、非常に読みやすい内容で構成されていると感じた。思考力を高め、より効率的に仕事をこなしたいと考えていたので参考になった。また、仕事の問題発見・解決の発想なども具体的であり、特に若い社会人の人には是非読んでもらいたい本の一つである。早速、人事責任者に推薦した。
16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
コンサル入門者の必読書,
By
レビュー対象商品: 仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 (単行本)
コンサルタントの世界で良く使われる言葉「仮説」、最近は一般でも良く耳にしますが、コンサルタントの仕事の速さの秘訣が この仮説思考であると言えます。 仮説とは「現時点で最も答えに近いと思われる答え」。 ビジネスの現場は意思決定の連続です。新規事業に進出するのか、 既存事業を撤退させるのか、新商品のコンセプトはどうなのか? 価格戦略は?出店戦略は?競合は?等々、 しかし、ビジネスの世界には正解はありません。そして、時間的制約もあります。 ありとあらゆる情報を集めて分析して、意思決定をしていては手遅れになってしまいます。 しかし、そこで仮説思考によって、意思決定のスピードを高める事ができるのです。 ある種の経験に基づいた「勘」ではあるのですが、こうではないかと立てた仮説、 そしてそれを検証する、というサイクルを繰り返しながら、より正解に近い意思決定を行うようにする。 それが仮説思考です。最終のゴールを先に検討つけることで、必要な情報、分析が明確になり、 仮にその仮説が間違えていた場合でも、早期に軌道修正が可能というわけです。 本書ではこうした、仮説思考の有効性。具体的に仮説とはどんなものなのか、ビジネスケースでの例示。 インタビューや、簡易分析からの仮説の立て方、検証方法。 そして、仮説思考力の高め方を紹介しています。 仮説の構築には経験が何より重要なのですが、本書ではそれ以外の学び方として、"So What?""why"を常に考えることや、 新聞や、身の回りの出来事から、将来予測をしてみたりする。 はじめのうちは失敗を重ねるけれども、失敗を繰り返しながらも 「知的タフネス」を身につける事が重要なのだと言います。 本書の内容は、自分もコンサルタントとして働く中で、 上司から常に言われること、そのものです。 コンサルには理系の方が意外と多いですが、研究肌の方で、 どうしても分析中心になりがちな方などには特にお勧めです。
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