子供を授かりたいと願うなら叶えてあげたい。しかしその反面、子供に恵まれないなら、夫婦で過ごす時間を充実させ、互いを支えながら生きる夫婦も素敵に思う。どの生き方が正しくて、どの生き方を選択することがベストなのか解らないが、この本を読んで、これまでいかに浅はかな知識だけで、私も含めて世の中の人が、代理出産について語っていたのかがよく解る。例えば、本文に出てくる障害を抱えて産まれてくることだってある。契約を交わして代理出産をお願いした以上、障害があろうがなかろうが、親として引き取るのが当たり前と思っていたけど、拒否する夫婦がいることに驚くのと同時に身勝手な考えだと思った。以前テレビで向井亜紀夫婦の代理出産の番組をやっていたが、代理出産を肯定する内容で同情を誘うつくりをしていたことが、この本を読めば、いかに代理出産を肯定する偏ったつくり方をしていたことも解る。代理出産に対して、日本国内で法整備をすすめているが安易に決めてはいけないと思った。代理出産にかかわるすべての人に丁寧に取材して、冷静な筆致で書かれている。ありとあらゆる人、特に政治家をはじめ、有志者たちがこの本を読んで、じっくり議論して欲しいと思った。