非常にわかりやすい。そして毎日読むのをやめられなくなるほど代数学の面白さを味わえる。
この本は初等整数論から始まる。この順番は普通の人の思考回路とあっている。
初等整数論を扱った最初の章で最大公約数、最小公倍数、素因数分解、規約、剰余類、合同、一次式などをみっちりしこまれる。初学者はまずここが大変である。しかしここを通り越すと、その後環、体、群のシローの定理まですうーっと(ときどきう〜んと考えなくてはいけないが)頭にはいっていく本である。しっかりとガロア理論や代数幾何学の入り口に立つことができる。
単項イデアルが“倍数”の抽象化であることがわかり、剰余類は“曜日”の抽象化、準同型定理も、核を“単位”とみなすことだ、と理解でき、記憶しやすくなる。
代数学をはじめて勉強する人が本格的な群論の本をいきなり手にして、“a-1 * b がGの部分群Hの元であることはHの左剰余類”などでいきなりわけがわからなくなり、挫折し、二度と代数の本を手にしなくなる前に本書を読むべきである。