1時間くらいでさらっと読めるのですが(「企画書」ですから)、私がここ数年、「そうじゃないのかな〜」とぼんやり思っていたことがずばっ、と一行で書いてあって、ページをめくるごとに腑に落ちました。
「つまり現代とは、”編集権”が送り手から受けてへ移行された時代ともいえる」
「情報の時代とは脳の時代であり、脳の力は人間の数に比例する」
「”リスペクト”がこれからのビジネスにおけるキーワードだといってもいい」
まあ、こういうコンセプチュアルな突破力もすごいのですが、何より感動したのはこの一節。
「私は100台は駐車できるスペースを、代官山の森の中に設けるつもりだ。そうすれば、この土地は間違いなく”毎日行きたい場所”になる」
かっこいいこと言うのは誰にでもできるけど、いまどきこんな一等地で100台以上(実際は120台)の駐車スペースを確保するなんて経済的合理性を度外視した話。しかもこの駐車場、地下とか立体じゃなくて、アメリカのショッピングセンターみたいに、建物のすぐ横にダーッと広がっている。トーキョー的感覚だとものすごい土地のムダ遣いです。料金は書店利用で30分無料。1店舗で2000円以上使うと1時間無料、5000円で2時間無料。
代官山蔦屋書店の敷地は、CCCの増田宗昭社長が代表を務める資産管理会社、マスダアンドパートナーズが地上権者で、同社がノースウエスト航空を債務者とする抵当権(当初債権額96億9000万円)も引き継いでいます。
企画をかたちにする実行力。それは金銭的な意味も含めた信用力に裏打ちされてはじめてホンモノといえましょう。代官山蔦屋書店の本当のすごさは、何よりもこの駐車場に象徴されていると思います。