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他者と死者―ラカンによるレヴィナス (文春文庫)
 
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他者と死者―ラカンによるレヴィナス (文春文庫) [文庫]

内田 樹
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

我々はなぜ,「他者」を求め,「死者」を呼び出すのか----。現代思想・哲学において近年ますます重要度を高めるE.レヴィナスの思想。その核心である「他者」論を,同じく難解で知られるJ.ラカンの精神分析の思想と突き合わせつつ読み解く刺激的な試み。著者,待望の書き下ろしレヴィナス論。

■本書「まえがき」より  本書が扱う二人の思想家について,さしあたり「まえがき」を書きつつある今の私が言えることは,「彼らがほんとうは何を言いたいのか,私にはよく分からない」ということだけである。   私はレヴィナスについてはかなり長期にわたって集中的な読書をしてきたが,いまだにレヴィナスが「ほんとうは何を言いたいのか」よく分からない。ラカンについては,レヴィナスよりさらに何が言いたいのか分からない。  にもかかわらず,「分からない二人」の著書を交互に読んでいるうちに,私はどうやら自分が「同じ種類の難解さ」を相手にしていることに気づいたのである。  「私には理解できないこと」がある。それが一つだけなら手の施しようがない。しかし,「同じ種類の理解できないこと」が二つあると話は違ってくる。そこに共通する「分からなさ」が読解の手がかりを提供してくれるからである。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

哲学史に屹立する巨人、ジャック・ラカンとエマニュエル・レヴィナス。彼らの名を並記した研究書を見たとたん、“なるほど、この二人は「そういう関係」だったのか、と不意に腑に落ちた”。「難解なもの」に「さらに難解なもの」を重ねて抽出される思想の真実とは何か。著者のライフワークたる「レヴィナス論」第二弾。

登録情報

  • 文庫: 299ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/9/2)
  • ISBN-10: 4167801493
  • ISBN-13: 978-4167801496
  • 発売日: 2011/9/2
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
『レヴィナスと愛の現象学』と同時に文庫化された本。内田樹氏のレヴィナス論第2弾ということだけど、レヴィナスも分からんのにラカンまでとは、素人の私には理解するのが難しかった。ちょっと無謀だったかな?

レヴィナスもラカンも、20年以上前にちょびっとかじっただけ。しかも、レヴィナスは笠井潔の矢吹駆シリーズの『哲学者の密室』を読んだのがきっかけで、ちょびっと読んだだけで断念してしまった私には、ちょっと付いていけないぐらいの内容だった。まだ『レヴィナスと愛の現象学』の方が付いていけたかな?

第4章の「死者の切迫」、終章の「死者としての他者」は、なんとなく腑に落ちたんだけど(といってお理解できたというわけではないけど...)、肝心のその前の章からの展開が、字面を追っているだけで、なかなか理解できなかった。

ちゃんと理解できれば面白そうな内容だっただけに、自分の能力のなさが残念だった。やっぱりたまには難しい本も読んで無いとダメってことかな。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
原典的書籍 2011/10/12
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 さながらあめ玉を口の中で転がすようにして,テキストの字句を何度も,何度も反芻してしまいました。すると,じわじわと溶け出すようにして,ほろ苦い意味がこみ上げてきました。
「弟子が師から学ぶのは実定的な知識や情報ではない。聖句から無限の叡智を引きだすための『作法』である」や「真の意味での対話における登場人物は二人ではない。私とあなたが対話を交わしているとき,そこには,私と,あなたと,「欲望」の三者が居合わせている」といったセンテンスなど,軽く読み飛ばそうとしても,引っかかって仕方のない文言が満載です。
 ラカンとレヴィナスの「わかりにくさ」という共通項をきっかけに,「他者」や「死者」をめぐる「主体」のダイナミックな関係が解き明かされていきます。他にモーリス・ブランショやハイデガー,フロイトなどの20世紀の精神の巨人達が呼び出され,「原因」と「結果」を取り違えてしまいやすい私達の思考に,心地よいバイブレーションを与えてくれます。
 「ニーズ」や「価値」などといった言葉を発すると,何かそれらが,「もの」に本来的に備わっているかのように思いこんでしまう見方が,今もって宿痾のように蔓延しているせいでしょうか,「『経済的価値』はその『もの』のうちに自存するのではなく,『交易が維持された』という事実がもたらす事後的な効果に他ならない」という文言が,痒いところに手が届くようで,言い得て妙でした。
 交わされる言葉の意味や内容の価値ではなく,コミュニケーションや交易そのものが,遅れて現れる効果として「主体」や「他者」を創り出しているように聞こえます。「他者」や「死者」と共にあり,共にしか存在し続けられない「主体」のあり方を,思い知らされたような論考でした。
このレビューは参考になりましたか?
29 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 読むたびに新しい発見に驚き、螺旋階段を伝ううちに「天上」へと導かれてしまうような構造を、この本は持っている。引用された文章がどれも見事だ。いつ知れず、それらと地の文とが美しい和声を奏で始め、やがてほとんど一つの「思考」として新たに生成されるドラマに立ち会っていることに私たちは気づく。
 レヴィナス的「主体」は言う。「有責なのは私一人である。それは誰も私に代わって引き受けることができず、誰もそこから私を解き放つことができないような有責性である」
 これは、キリスト教的「原罪」の話ではない。レヴィナスが向き合っているのは、神ではなく「他者」、それも「死者としての他者」である。だが、レヴィナスにおける「死者」は、自己の善性を根拠づけたり(自分の御都合で「死者」を呼び出す者は多い)、何かの「報復」(→テロ)を正当化するための“存在”ではない。
 死の話は当然、生の問題でもある。超越的なものをそもそも持たず、死者への「弔い」方も見失ったこの国の人間にこそ、屈折したレヴィナスの言葉がよく届き得る可能性がある。
 内田氏自身、「この本に書き連ねたのは私のファンタジーである」とウェブ日記に記しているが、そのファンタジーに導かれて遭遇するレヴィナスの「無限なる有責性」という途方もない考え方は、性懲りもなく「生」の意味を求めてしまう気持ちのどこかに、いつか磨かれることを待っている原石のように残ってしまう。
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最近のカスタマーレビュー
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投稿日: 4か月前 投稿者: アジアの息吹
面白かった!
私は大学2回生で近頃哲学に興味があり本書を購入しました。前半はテクスト論など非常に興味深いものが多かったのですが後半は内容が少し偏ってしまったのかなと感じました。... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: 純平
僕らは“彼ら”にどのように振る舞うべきか
... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: 倒錯委員長
ラカンの入門書としてお薦め
内田先生の本って、何でこんなに面白いんだろう。
難解であるラカン、レヴィナスの思想の「分り難さ」の重なる部分に着目して書かれているのですが、... 続きを読む
投稿日: 2008/3/27 投稿者: ゆみっちょん♪
性善説が前提なのか?
 著者の本はいつも読んだ後に違和感が残る。... 続きを読む
投稿日: 2007/12/6 投稿者: POST MODERN LOVERS, Jr.
ごめんなさい。
 わたくしはレヴィナスもラカンも欲望することができない(笑)。両者を欲望しない人間が本書を手に取る意味があるのか?... 続きを読む
投稿日: 2005/8/26 投稿者: daepodong
甘美な物語は、何を切り捨てたか
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投稿日: 2004/11/24 投稿者: モワノンプリュ
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