本書はまるで、これまでとは書き手が変わってしまったかのように陰謀論臭さがない。今まで裏の世界の話だったものが、だいぶ、表のニュースでも扱われるようになったのが、そう感じた原因のひとつかもしれない。本書は具体的なソースや数字をきちんと明記して、アメリカとオバマの実態を書き綴った、極めてまっとうな本である。陰謀論好きにはちょっと物足りないかもしれない。
言うまでもなくオバマは人徳があったから大統領になれたわけではなく、アメリカ史上最大の選挙資金を提供した、ロックフェラーなどの支援があったからこそ、選挙戦に買ったのだ。
オバマは相変わらず、大企業や金融資本のための金はばら撒くが、「やる」と言っていた、公共事業投資は、わずか1500億ドルである。AIGには1800億ドルを投じたことと比較すれば、いかに表面上のポーズに過ぎなかったかがよく分かる。対して国防費については、過去最高の、5810億ドルをオバマ氏は承認している。
アフガニスタンへの侵攻は、天然ガスなどのパイプラインと麻薬ビジネスを管理下に置く事が狙いだ。アフガニスタンは世界中のアヘンの9割を生産している国だ。
しかし現在のアメリカの借金は史上最大の59.3兆ドル、世界にばら撒いたドルを入れると100兆ドルは超えているという。それに対してGDPは14兆ドルに過ぎない。アメリカはもう死んでいる。
先のビルダーバーグ会議やG20では、新しい金融システムを作るための動きがあった。アメリカは新ドルを発行して、旧ドルの借金をチャラにしたいと思っているが、新機軸通貨を作る方向で話が進んでいるようだ。 今回の金融危機によって、世界再編が起きることは間違いない。
そんな中、今でもアメリカ追従の姿勢を見せるしかないニッポン。言われるままに軍隊を派遣し、アメリカ国債を買い続け、日本をアメリカと心中させるつもりなのだろうか。属国、ニッポンから離脱しなければ、未来に日本という国はないのだ。