奥が深い仏教の教えを「いいとこ取り」できる本です。
一般的に「子煩悩」という言葉は、人並み以上に子どもを可愛がる事、という意味で使われることが多いが、本来は違うと教えてくれます。
仏教語として本来の「子煩悩」は、「子という煩悩」(子は煩悩である)という意味なのだと。煩悩の語源は「苦しめるもの」という意味で、すなわち、子どもはそもそも親を苦しめるものなのだと。ですから子どもがいる人は皆、「子煩悩」なのです。
子に執着することから離れなければなりません。同じように、お金からも利益からも名誉からも他人から受ける愛からも忠誠からも、すべての執着から離れ、自分自身のあり方に関心を向ける必要があると教えてくれます。
こんなエピソードも出てきます。
西行は出家する時、「お父さん」とまとわりつく幼い娘を足で蹴飛ばしまたそうです。彼は出家にあたり、非情に徹しることが出来たから、西行になれたのだと。
人情とは、煩悩、執着なのですね。
「志」(仏教では「誓願」という)を立て、それを守り抜くことによって本願他力、仏の道に入っていくことができると説く法華教の解説など、かなり興味深く読めました。