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仏典をよむ―死からはじまる仏教史
 
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仏典をよむ―死からはじまる仏教史 [単行本]

末木 文美士
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

すべてはブッダの死からはじまった----。
ブッダの最期と信仰の始まりを記した『遊行経』、菩薩として永遠に他者と関わり続けることを説く『法華経』、徹底した否定を繰り返す『般若心経』、仏教の日本化に心砕いた最澄や空海、親鸞、日蓮----。仏典の起源は、ブッダの「遺言」に遡る。「浄土・空・密教・禅」と、多彩な思想の華を開き、ダイナミックに変化した、仏教の精神を辿る。仏典を「今に生きる思想書」として読み解き、
仏教の真髄に挑む、著者の集大成的力作。
いざ、遥かなる仏典の旅路へ----。

内容(「BOOK」データベースより)

仏典は「今に生きる思想書」である。その精神の遍歴をたどる集大成的力作。『遊行経』から『法華経』『般若心経』『教行信証』『正法眼蔵』に至るまで、仏典の起源は、ブッダの「遺言」に遡る。「浄土・空・密教・禅」―多彩な思想の華を開き、ダイナミックに変化した、仏教の真髄を読み解く。

登録情報

  • 単行本: 319ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/04)
  • ISBN-10: 4103864028
  • ISBN-13: 978-4103864028
  • 発売日: 2009/04
  • 商品の寸法: 19.4 x 14 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By ソコツ トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
仏教を学ぶためにはまず仏典を読むのが王道だろう。ところが、素人には原文は読み難いし、現代語訳しても退屈なものが多い。そこで、優れた仏教(学)者による解説本が必要とされるわけで、本書のような現代最高水準の仏教学者による明解な仏典講義は何ともありがたい。また著者は近年、学者であることとともに一人の独創的な思想家としても健闘しており、その思想の深化が仏典読解の要所要所にも取り入れられていて刺激的である。
「死からはじまる」ということで、仏教は釈尊(ブッダ)の死に向き合うことからスタートしたという観点のもとに原始仏教が再考される。また大乗仏教の理説に、<私>を超越しつつ<私>とつながり続ける他者の存在、なかでも最大の他者たる「死者」の存在を読み込む。あるいは空海の即身成仏の思想から、「生」と「死」との表裏一体の様を見出し、親鸞の「往生」の理念にこの即身成仏と近似した発想を読み取る、などなど、著者独自の鋭い見解が満載である。
その他、インド・中国・日本の仏教史の展開を見通しつつ、現代の仏教研究に新たな視座を持ち込もうとしている箇所が随所に見られ、単に読み物として面白い仏典解説書に終始しない、非常に魅力的な作品となっている。
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23 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 八雲立つ VINE™ メンバー
形式:単行本
仏教の理解に仏典の読解は避けて通れない道といえよう。今般、その入口の門が本書によって大きく開かれた。副題の「死から始まる」とは、ブッダの死から、という意味である。その死をどう乗り越えるかという地点から仏典を見てゆく。そして死者と向き合うことから大乗仏教が興ったという、かなりユニークなアプローチである。

この観点から「無量寿経」「法華経」「般若心経」「摩訶止観」「碧巌録」などインドや中国で生まれた主だった仏典を通覧してゆく。平易な文章の底に鋭い問題意識があり、それが本書の価値を高めている。
後半では日本で生まれた「即身成仏義」「教行信証」「正法眼蔵」「立正安国論」などの仏典を通して日本仏教、つまり日本人を育ててきた仏教の、特殊性というか個性が解明され、うなずかされる。

じかに仏典に当たるのが王道だろうが、挫折は必定(?)の当方にとって本書の導きほど有難いものはない。本書を読んでから仏典に再度チャレンジを試みている。それから意外にも、講談社現代新書から出た『マンダラの謎を解く』も、「法華経」「華厳経」「大日経」「金剛頂経」など仏典を読み込んだ上で図像を説明しているので、逆に図像から仏典の世界を見ることができ、これも有難い。
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
生きた仏教学 2009/7/30
By 青ち
形式:単行本|Amazonが確認した購入
これだけ仏教の原典に即して議論を進めながら、その仏教の議論を仏教学の枠にとどまらせない形で展開させていく。この本は誰にでも書ける類のものではない。仏教に対する深い理解と、他者や死といった現代社会でもなお問われ続けている問いへの問題意識とを内にあわせ持つ著者であるからこそ、この本は成り立つのである。

仏典を読み込んでいる人が読めば、仏典がいかに今現在と関わり合いを持ちうるかという観点からの仏典の読み直しを導き出すであろう。また、仏典や仏教教学に縁遠い読み手には、現代的な問題を考えるに当たって、宗教的・思想的な仏教の営為の蓄積がどれほどの示唆に富むかを教えてくれるだろう。

仏教に関する予備知識は特に要らないと思う。興味があれば、まずは手に取ってみることを勧めたい。
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