私は、現在51歳です。全くの未経験からスタートし、2年6ヶ月、今の職場で正職員の男性介護士として働いています。来年には介護福祉士の国家試験を受験する予定の者としての感想です。
著者は、特養に五ヶ月間、週に2日の非常勤職員として働かれていたとのこと。そんな短期間ではあるものの、非常に詳細にしかも臨場感をもってこの本が書かれていることに脱帽です。「若い職員達が希望を見いだせない給与体系と仕事内容」「介護の理想と現実とのギャップ」「女の台所(著者の言う)のようなシステム化されていない、こまごまとした、決まりごと」 「イジメなのか、またそうではないかのような他の職員とのやりとり」そのどれをとってみても頷きながら読み進めておりました。私も勤め始めてから約半年の間、著者と同じような思いで働いておりました。しかし人間の適応力とは大したもので、今では、懐かしく思い出しているところです。たとえば129Pで著者はこう書いています。『中年になってから特養で働くのは、とりわけ夜勤を伴う正職員でフルタイムで働くのは、並外れた体力の持ち主以外は、あまりお勧めできません』
でも50代の方でも心配いりません。私の職場では、11人の介護職員のうち50代の職員が4人、40代後半が3人 30代が3人 20代が1人(みんな特別体力があるわけでもありません)という構成で「老々介護」と言いながらも和気あいあいと仕事に励んでおります。もちろん夜勤(月5〜6回程度)もあります。特に夜勤などで場数を踏めば、著者が不得意であったオムツ交換なども、丁寧にしかも素早くできるようになってきます。(私も当初は、オムツ交換が どんくさくて辟易したものですが)介護を目指す人には、「ビビらなくても大丈夫です」と言いたいです。ここに書かれていることを踏まえた上でまずは現場に飛び込んでほしいと思います。最初は辛いかもしれませんが、自分の感情をコントロールできる自分になるためにはうってつけの仕事だと思います。著者が提起した様々な問題も自分なりに答えを出していけることと思います。