受賞したときの顔写真を新聞で見ていたので、まともな(?)出来の作品ではないとは想像していた。
顔写真の通り、主人公は金髪のニートのあんちゃんで、ロック狂いでマリファナびたりのイカレポンチだった。
ところが浪花節というのだろうか? 読み進んでいくうちに、伝統的な道徳美のひとつ、浪花節の世界と遭遇したのだった、YO 朋輩!
放蕩息子がいつ果てるとも思えない永続する介護地獄、祖母の介護にハマリこんでの泣き笑い。
さすがぁ! 芥川賞。生き生きとした文体、ロックだかラップだかのリズムに乗って全身で身体不随になった祖母の面倒を見ている描写には脱帽した、YO 朋輩!。
最初の読み出しでは、ジャンキーの幻覚に捕らわれた、わけのわかんない泥沼に終始するのかと思いきや、次第次第にまともな(?)感覚になっていっての大団円。終幕しても、しばらくは、わたくし席から立ち上がれませんでした。