著者は、認知症を診る神経内科専門医として開業、在宅看取りをし、
介護施設を運営する法人の経営者でもある。
その多面的な経験から導かれたアドバイスは、きわめて実践的である。
何よりも、介護には「お金」の問題がついて回ることを前提としている点がユニーク。
さらに、この国の様々な社会制度は、すべて「申請主義」と、
著者は指摘している。
役所が、あなたはこういう制度が利用できると教えてくれるわけではないのだ。
知らなかったばかりに、苦労した実例も語られている。
介護保険制度はもちろん、障害年金や障害者手帳のしくみが丁寧に説明され、
「そうだったのか」と納得した。
有益な情報を得て利用できるものは利用し、
専門家や友人とのネットワークを作って臨めば、
介護生活も何とかなると思えてくる。
中年以降の方々には、一読を薦めたい。