平均気温など最新の数値が加わっているが主張自体は従来のとおりです。憤懣やるかたない熱い語り口がかえってその冷静な分析、研究成果を削いでしまう可能性がありますが、その主張はより整理されたものになっています。地球温暖化(あるいは寒冷化。定義とタイムスパンをどう取るかの問題と思います)と石化エネルギー浪費(特に日本にとって)の問題はわけるべき、温暖化で困るのは中緯度の国、温暖化と二酸化炭素濃度の上昇は植生、農作物生産を増加させるはず、地球気候は常に変動してきた、環境問題はそもそも人口増加、それを支えるインフラ(エネルギー、食料、水、都市化、人口集中等)に根本原因があり、人口爆発こそコントロールすべき問題である等々、正に正鵠を射たものです。ローマクラブが30年以上前に警鐘を鳴らした「成長の限界」(本文で概略説明あり。2030年頃に人口は倍に増加、そして「何らかの理由で」次の10年で半分に急減という予測)を実証しつつある今世紀に、そのきっかけが太陽活動の低下による寒冷化ではないかと危惧しています。これはレビューアーの存命中に顕在化する可能性大で、その展開は震撼すべきものがあります。温暖化危惧論が政治経済の思惑に翻弄される事実が徐々に判明してきた今、寒冷化の視点の重要性が増しています。寒冷化が温暖化ビジネスの轍を踏まぬよう祈りたい。