物理学が関係する現実世界で重要な問題5つを取り上げ,専門家の立場から簡潔に述べたもの。大学の講義の書籍化。
淡々と述べられているが非常に重要な点も多い。一例をあげれば,1巻の「原子力」に関する129ページにチェルノブイリの住民を避難させたことは正しかったのかとの問に対して科学の問題ではなく答えを出せないと明言している。発ガン率が20%から21.8%に上昇するためガンを発症することに関して3万人の1.8%の(約)500人増えることを示すことは科学にできることだとしても住民に避難を強制するか自由意思に任せるかは科学の問題ではないとしている。
翻訳には怪しいところがある(一例をあげれば2巻の「宇宙空間の利用」に関する19ページの図16-1の(図の説明および本文は正しいが)図の中のAとBが逆)ので気を付けて読む必要がある。