債券回収の具体的方法、与信調査の仕方、訴訟の起こし方、エリア戦略、商談と販売活動の進め方、物流管理、日常の細かな不正などの防止策、中国人人材育成のポイントなどを、豊富な実例で網羅。著者いわく「現場・現物・現実」の確認を怠らないことがトラブル防止の秘訣とのこと。日本での組織責任者経験がないのに中国でいきなり組織責任者に任命すると組織運営上あまりプラスではないこと(p.30-31)、現地トップの日本人が性急な成果を追求しすぎると失敗すること(p.75)なども説いている。素晴らしい本。ただし第8章「自己管理」の項で著者が「現地では中国人に守ってもらうのが一番安全だから、日ごろから挨拶などで人間関係を築こう」と呼びかけているところには、「挨拶って、守ってもらおうとか関係なしに、人としての基本でしょう。日本人に対しても、果たして同じような言い方するかな?」と少し順番が違うような違和感を覚えた。