「ここ十年ね、映画を撮り終わるたびに、これが遺作になるかもしれないと思い続けていますね。今回また一本増えて、それがこの楽しい仕事だったっていうのは願ってもない幸せですね。」
―――深作欣二(本書より)
映画『バトル・ロワイアル』を完成させ、公開を目前に控えていた監督=深作欣二、そして同作のプロデューサーのひとり=高野育郎(学生の頃、映画の現場経験もあるという)の二人による対談本、というか、トーク・セッションの書籍化、のような趣きのある一冊。全作品について語った特濃ロング・インタビュー本『映画監督・深作欣二』などに先立ち、監督が『バトル…』について、そして映画作家としての歩み、演出の流儀などについて(「映画作りを日露戦争に例えると…」など、なかなか!興味深い発言も)、縦横無尽に語っている。『バトル…』のスチールや撮影風景はもちろん、『黒蜥蜴』撮影時の丸山(美輪)明宏・三島由紀夫とのスリーショットなど、貴重な撮影スナップも多い。巻末には簡略なフィルモグラフィーもあり、分量や価格から考えると、かなり濃い情報が得られる一冊。『バトル…』公開前後と、深作監督の急逝直後に店頭に並んだのち、現在は入手しにくい状態となっているのが残念だ。