第6章、7章は、お二方の成功の要因を謙虚に語っていらっしゃいます。この部分は参考になると思いながら読ませて頂きました。第1章、2章は、何を今更?と思っていたら、第3章で謎がとけました。戦後復興を担ったご自分達世代の誤りを潔く認められており、この為の伏線だったのだと推察しました。
お二人とも直感に優れていますが、全体に現状認識の甘さが散見されます。特に、第4章は頂けません。欧米に批判的になる余り、眼鏡が曇っているのでは?と疑います。中国を抱き込む戦略で、「日中韓のアジア連合」を建前でおっしゃるなら、感心するのですが、真面目に言っているみたいです。相手は、独裁国家でなければ維持できないレベルの国。隔たりがあり過ぎます。理想論の道筋を考えるにしても、李登輝氏の方が、現状にかなっています。
タイトルの「人類を救う哲学」は、意気込みは結構ですが、核心には踏み込めていません。まだ遠巻きに方向性を探っているみたいです。核心に迫った哲学を早くご披露頂きたいと、切に願います。温室育ちの首相が何代も続き、政治の混迷ぶりを見ていますと、日本が道を誤る寸前で、もう、幾らも時間が残されていないように思えてなりません。