衰退した人類は引退を表明し、妖精さんにその座を明け渡した。今や地球上で人類といえば妖精さんを指すようになったが、当の妖精さんにはその自覚は全くない。そんな世界において、妖精さんの生態・行動を監視する調停官の職に就いた主人公「わたし」の妖精さん観察記。
ストーリー自体はごくシンプルに進むが、「わたし」と妖精さん達のやり取りが面白い。旧人類を凌駕する技術力を持つが忘れっぽくて飽きやすい性格の妖精さんを何とか理解しようとする「わたし」だが、想像の斜め上を行く妖精さんにことごとく翻弄される。そして時には「わたし」の方が妖精さんを翻弄したりする。この辺りが特に面白かった。
あと、妖精さんが口々に発する言葉が面白いが、これは完全にセンスだなぁ、と。一見さらりと書かれているが、言葉の取捨選択がすごく上手い。