「幻覚とは何なのか、本当に単なる幻なのか?」という疑問を持っている人もいるだろう。その答えがこの本にはある。
世界各地の古代文明を徹底的に調査して回った著者が次に取り組んだのが、「人類が人類になったときに何が起こったのか?」というテーマである。人類が今の姿形、脳の容積になってもしばらくの間は何等人間的行動は見られなかった。それが約4万年前に突然人間らしい行動が現れたという。おそらくそのきっかけとなったのは、幻覚を引き起こす植物を摂取したことだろう、と著者は結論付けている。
世界の各地で幻覚剤を服用する実験を行なうと、全員が同じような映像を見る。2、3万年前の人類の祖先が洞窟に描いた壁画や、古代エジプトの書物に出てくる半獣半人の神々のような生き物も出てくることから、それらが単なる空想の生き物、世界ではないことが推測されるのである。
この本の最大のポイントは、変性意識状態で見る世界は現実に存在する異次元世界であり、そこには我々にとって非常に重要な情報が満ちており、それを昔から利用してきたのがシャーマンだということだ。
今まで単なる幻として見向きもされなかった世界にスポットライトを当て、価値観の転換を促す画期的書である。