人類は、その出現により地球に何をもたらしのか。そして、その滅亡後は、生み出したものの
うち何が残り、何が消え去るのだろうか。という壮大なテーマを科学的に考察するもの。
人類は約4万8千年前、アフリカから他の大陸に移動していった時に、すでに石器を使い、
次々に他の大型哺乳類を全滅させていった。
(これは、マーティンの電撃戦理論といわれるものですが、各種の反対意見も紹介されています)
もし人類が地球上から消え去ったら、多くの哺乳類がその存在に取って代わり、同時に植物、
鳥類、昆虫が繁栄を取り戻すだろう。但し、人間が飼っていた家畜や、育てていた植物は、
人類とともに去っていくことになるだろう。
堅固で崩れそうもないビルなどの建築物も長い時間の後、水や風の力で少しづつ崩れさり
残るものは、プラスチックや、アルミニウム、ステンレスなどだ。
そして、数十億年後には人類の生み出したものは、全て自然の力によりかき消され、宇宙には
放射された電波だけが残るだろう。という内容。
本著は地質学、考古学、人類学、生物学、博物学、環境学、建築学、都市工学、放射線学、
電波工学等のジャンルをクロスオーバーし、未来のシナリオを展開するものであるが、
読後は、たとえようもない哀しみに襲われる。
科学の書であることは間違いないが、文学的な響きも合わせ持つ良書だと思う。