「人間魚雷」。初めてその言葉を聞いた時、一瞬頭の回転が止まった。全くイメージが湧かなかったから。「魚雷」は・・わかる。もちろん「人間」も。ただし、その2つがひとつになると・・?。想像もつかなかった。
少しづつ真実を知っていくうち、今度はどんどん「なぜ?」がふくらんできた。なぜ、そこまでして、彼らはこの道を選んだのか。
そこに至るまでの歴史的背景、魚雷「回天」のメカニズム、そして各隊のエピソードがこの本には綴られている。20歳そこそこの、全国から集まった将来ある優秀な若者たちが、どうしてこの無謀とも思える作戦に賭けたのか。祖国の未来の為、愛する家族のために自分ができる唯一の、究極の選択、それが「必中必殺」の兵器「回天」だったのだと思う。
今秋には回天を題材にした映画も封切られるという。これから若い人からも注目があつまるだろう。
特に最後の回天搭乗員の手紙は胸にこみあげるものがある。どういう捕らえ方をするかは人それぞれだろうが、目を背けることできない史実として、ぜひ、一読していただきたい。