良好な人間関係は、人として生まれた誰しもが望むものだと思います。
そして、そういう人間関係を築く上で、著者が大切に思った物事を
小笠原礼法や冠婚葬祭の話を絡めながら、解説していく本です。
礼とは尽くすこと にほかならないのですが、
著者は平たく人間尊重と呼び、思いやりの心、うやまいの心、つつしみの心を
小笠原流の基本として説明しています。
小笠原礼法は、日本の礼法の基本のひとつではありますが、すべてではありません。
あくまで武家社会の礼法で、商人の礼法とは異なっています。
本書に掲げられている
身だしなみ/立ち居振る舞い/言葉遣い/挨拶/お辞儀/思草/会話/笑い/掃除/趣味/旅行/手紙/見舞い/祝い/祭り/感謝/志
の17テーマは、どれも日本らしさ、日本くささを持った、日本人にとってのスイッチのようなものです。
当たり前だと言われる方もいますが、どれも一筋縄にできるものではございません。
「身だしなみ」が違うだけで、ふつうの人は態度を変えますし、「立ち居振る舞い」をみて、人間の格を測りますし、
「言葉遣い」をみて、人間の洗練さを感じますし、「挨拶」をみて、親の素性まで理解しますし、
「お辞儀」をみて、尽くす心をみますし、「思草」をみて、生き方を悟りますし、
「会話」をみて、人の中身を悟りますし、「笑い」をみて、その人の気持ちをみますし、
「掃除」をみて、人間の誠実さをみますし、「趣味」をみて、会話のネタにしますし、
「旅行」をみて、人間の明るさを知りますし、「手紙」をみて、生き様をみますし、
「見舞い」をみて、人の大切さを感じますし、「祝い」をみて、人の温かみを知りますし、
「祭り」をみて、人間関係の楽しさを味わいますし、「感謝」をみて、ありがたさを感じますし、
「志」をみて、その人の心根を見るものです。
人間ですから、当たり前にできないこともたくさんあります。
それを日本のよさをテーマに再認識させてくれる良書です。
一見当たり前のことしか書かれていませんが、さまざまな文献にあたって書かれた本です。
当たり前でないこともたくさん含まれています。オススメ。