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33 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
歴史をかいま見る,
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レビュー対象商品: 人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫) (文庫)
この本は、死と生を考えさせてくれる貴重な本だと思う。けったい本かと思ったがさにあらず。本来の意図は、先人の死を知ることで、よりよい生を生きられるようにということだろうと思うが、色んな活用法ができる。まず、日本史、世界史の裏面史を知ることができる。 あの作品はこの人が書いたのかなど、貴重な読書ガイドとなる。 どの作家(画家、政治家)が誰の葬儀に行ったとか、病床を見舞ったなど、意外な交友関係がわかる。 その他、人生・人名のデータベースとして様々な活用法があるはず。 全三巻読んだ時はさすがに疲れたが、読んでよかった。
25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「死」を考える事となる,
By mr_mr (京都府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫) (文庫)
大体一人につき一、二ページの中にそれぞれの臨終の時が書かれてある。実に様々な死を目撃することになり、自然に死というものを考えさせられる事となる。 この本の良い所は各年代項目の冒頭にさらりと書かれてある一文にある。少し紹介してみると・・・ 「同じ夜に何千人死のうと、人はただひとりで死んでゆく」--風太郎 「死は推理小説のラストのように、本人にとって最も意外なかたちでやってくる」--風太郎 「果実に芯があるように、人はだれでも自分の死を自分の中に持っている」--リルケ 「最愛の人が死んだ日にも、人間は晩飯を食う」--風太郎 様々な死を目のあたりにしながら、これらの一文を読むと、思いはまた深まる。
93 人中、82人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
手元に置いておくべき本,
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レビュー対象商品: 人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫) (文庫)
山田風太郎の小説には殆ど興味がない。これまで読んだのは、『地の果ての獄』だけである。しかし彼の日記や随筆は魅力的である。『人間臨終図巻』は単行本で出ていたときはオドロオドロシイ装丁で値段も高く、とても買う気にはなれなかったが文庫本は落ち着きのある装丁で何より安い。この本は誰にとっても--少なくともいつかは死ぬ人なら--読む価値がある。これは人間の臨終場面のみを記述したものではない。その人間の人生を散文詩のように短く的確に描写している。長大な伝記を読むよりも核心をとらえた短い文章で人の一生を描き、死を描いている。巨大なカンヴァスに描かれた900人ほどの死の場面。この絵を見上げて見つめていると、震えてくる。人は生きて死ぬ、その単純な事実を脳天に叩きこまれるのと同時に、『死に方は問題ではない』という事実に気づく。山田風太郎が知りたかったのは、実は、900人の人生の業績や幸福と彼らの死に方には関連がないということだったのではないだろうか。いや、死に方などどうでもいいのだということを確かめたかったのではないだろうか。キリストは磔となり、釈迦は下痢と腹痛に苦しんで死んでいった。カントは完全に痴呆老人となりユトリロもルノワールもモディリアニも悲惨な死を遂げた。しかしだからといって、彼らの成し遂げたことが損なわれることはない。つまり、死に方の悲惨さと生き方の偉大さには関係がないということ、をこの本で知る。 多くの人は一生懸命生きないで、立派に死ぬことばかり考えている。死に方を考えるより生き方を考えなければならない。そのことを教えてくれるこの本は、いつも手元に置いておきたくなる本である。
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