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逆に冒険ができず、社会は固定化し非活性化すると考える。
このような恐怖を生きるためのインセンティブとする考え方ではなく
人間らしく、生きる喜びを得ることが
生きる目的となるような社会づくりを提言している。
新自由主義的な考え方にどこか納得できない人には
是非読んでもらいたい。
大きな課題の割には新書200ページに論点が要領よく述べられており、読者は読んでいて非常に読みやすく感じられると思う。読みやすい理由は、経済や社会や政治は本来人間のものであるはずだという、ある意味で当然の立場に視点を置いて論じているからである。
読みやすさのもう一つの理由は、スウェーデンで取り組まれている新しい社会づくりの具体的事例が豊富に紹介されていることである。日本での「構造改革」の姿との違いが鋭く示される。
ケインズ的福祉国家の時代が終わりを告げた今、「エポックを超えるには、現金給付による所得再分配で社会的セーフティネットを張り、公共事業を実施して需要サイドから経済システムに介入しても意味はない。知識資本を蓄積して、イノベーションを巻き起こす、供給サイドからの経済システムへの介入が必要となる。」という指摘は、スウェーデンでの事例紹介も含めた「知識資本」、「社会資本」を充実する政策と合わせて読むと、説得力のあるものとなる。一般に小泉内閣の「構造改革」は供給サイドからの政策と言われているが、その実体は「競争力強化」と「コスト削減」の名の下に雇用供給の場を縮小するばかりで、何ら新しい供給力を創造できていない。本当に必要な供給サイドからの政策は教育・地域福祉サービスの育成にあるのではないだろうか。
この点では、野党の経済政策も、今日の不況を「消費不況」と捉え、政府の福祉削減策、中小企業増税策を批判しているが、これを、知識産業・地域産業を創造していくための社会資本充実政策として位置づけし直し、非営利組織や地域産業の拡大を支援していく政策に高めていく必要があると思われた。
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