これまで私は期待しないで生きてきた。
社会に期待しないし、友人にも恋人にも期待しない。
会社にも期待しないし、結婚した今では、妻にも子ども
にも期待しない。
例えば、妻だから家事をするのは当たり前と期待しない。
子どもは親孝行するもんだとは期待しない。社会や国が
自分を守ってくれるなん期待しない。
虚無的で後ろ向きな考え方だと思われるかもしれないが、
決してそうではない。
期待していないからこそ何事も自分でしっかりやろうと
思う。はなから期待していないので、期待した結果が得
られず腹がたつということもない。期待していなから批
判的になることもない。もし、何かいい結果が得られた
のならば、期待していなかったから、その分喜びも大き
い。
10年以上そうやって生きてきたが、この考え方には随
分助けられたと思っている。
こういった考え方をするようになったのは、五木寛之さ
んのこれまでの著書の影響が大きい。
本書は、これまでの著書以上に、「期待しない生き方」
に焦点を絞っていると思う。
期待しないと覚悟して生きていくのだ。
《本書のポイント》
○諦める(明らかに究める)覚悟をもつ。
○自分が信じると選択したことに裏切られても後悔しな
いと覚悟する。
○善意は伝わらないと覚悟する。
○人生は不合理だと覚悟する。
○一件落着主義はウソであると覚悟す。
○国や法律は守ってくれないと覚悟する。
○健康な体は決してないと覚悟する。
○最低限から考えてみる。
○体の声に従うことが大切。
○「中道」の考え方が大事。一方に偏らないという意味
ではなく、両方大事という考え方。
○人は生きただけで偉大なのだ。
○いいことをしてもひけらかさない。(中国の「隠徳」
という考え方)本田宗一郎氏の苦学生への奨学金の例
○資本主義は終焉の時期が来ている。
○統計などの数字よりも自分の実感を信じる。
○「格差」は、あることが問題ではなく定着すること
が問題。
○躁から鬱の時代(下降していく時代)に入った。
○下降する社会と上昇しようとする摩擦が若者が感じる
閉塞感につながっている。
○日本人は文明は西洋から取り入れたが魂までは取り入
れていない。